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ドローンの業務活用を促進するセンシンロボティクスの新サービス

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産業用ドローンを利用したサービスを提供するブイキューブロボティクスは、新たにセンシンロボティクスに社名を変更し、新たなビジョン展開を進める方針を明らかにした。センシンロボティクスの今後の動向に注目が集まっている。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


ロボット産業の普及を目指すセンシンロボティクス

株式会社センシンロボティクス
代表取締役社長 出村太晋 氏

企業・自治体に向けた業務用のロボティクスソリューションを提供するブイキューブロボティクスは、Eight Roads Ventures Japan、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社及びDrone Fundを引受先とした第三者割当増資等により、総額約12億円の資金調達を行なった。これを受け、ブイキューブロボティクスは7月1日より社名を「株式会社センシンロボティクス(SENSYN ROBOTICS)」(https://www.sensyn-robotics.com/)へ変更することを発表し、それに伴い新たな事業プランを明らかにした。

センシンロボティクスの社名由来は「先進」・「専心」・「潜心」の3つをキーワードとして活動する意図が込められている。センシンロボティクスが掲げる目標には「ロボティクスの力が社会の”当たり前”を進化させる」を掲げ、ロボティクスソリューションの社会への普及や、深刻化する労働不足などの社会問題をロボットで解決していくことを進めていくとしている。また、センシンロボティクスのフィールドはロボット産業であり、必ずしもドローンに特化した企業では無いと代表取締役社長 出村太晋氏は言及した。

 

9月に控えるセンシンロボティクスの新サービス

センシンロボティクスは3つのソリューションサービスを展開するのに加え、各サービスのベースとなる新システムのリリースを8月〜9月に控えている。

事業活動としては、ドローンで撮影した映像をリアルタイムに共有し、コミュニケーションに役立てるリアルタイム映像コミュニケーションサービス。ドローン及び周辺機器のメンテナンスや保険などを1つのパッケージにして提供するトータルソリューションサービス。太陽光パネルの点検を請け負うSOLAR CHECK。以上のドローンを活用した3つをサービスを展開する。

・リアルタイム映像コミュニケーションサービス

設備点検・災害対応・警備監視に効果を発揮

リアルタイム映像コミュニケーションサービスでは、ブイキューブロボティクスで開発したDRONE BOXを拠点にドローンを飛ばし、リアルタイムの映像を使ったコミュニケーションを提供していく。

ドローンの自動離着陸格納庫 Drone Box

DRONE BOXはドローンの格納庫であり、運用時にはあらかじめプログラムされた飛行ルートや撮影方法に基づき、DRONE BOXからドローンが自動で飛び立つ。その後、任務を遂行すると自動で収納され、収納を完了すると充電と取得データの転送が開始されるというもの。このシステムを活用することで災害発生時や設備点検などで、リアルタイムに現場の状況を把握するのに効果を発揮する。将来的には、そのほかのソリューションを組み合わせることを考えており、複数のドローンを連携させて活用することや、ドローンに新たなセンサーを搭載することで、ドローンの活用幅を拡大することを考えているという。これらのシステムは月額プランでサービスとして提供できる体制にする。また、システムを運用するにあたって、最適なアプリケーションをリリースしていく予定だ。

・トータルソリューションサービス
トータルソリューションサービスはドローンに搭載するカメラなどの機材の定期メンテナンスや部品交換に加え、万が一に備えた保険を用意。業務にドローンを導入する際に必要なものをパッケージ化したサービスだ。このパッケージにはリアルタイム映像コミュニケーションサービスで使用される通信機器なども含まれ、業務に最適なパッケージを提案する。

・太陽光発電施設点検パッケージ「SOLAR CHECK」

異常が見つかった場所にはマーキングを施す

近年需要が高まりつつある、ソーラーパネルの点検事業サービスも手がける。ドローンの自動航行機能を利用し、撮影した太陽光パネルの写真からディープラーニングを用いた画像解析を行うことで、ソーラーパネルの異常個所を特定する。さらには点検結果のレポート作成までの作業を自動で行うことができるパッケージとなっている。

地方自治体とも繋がりが強いセンシンロボティクスは、仙台市とNTTドコモと協力し、Jアラート(災害通知)を受けた直後にLTE回線を使ってドローンを飛ばし、被害状況を把握することや、避難の呼びかけをする実証実験も実施している。キャリア回線を利用したセルラードローンに関しては現時点では課題も多いが、確実に数年後には活用される時代が来ると考えており、セルラードローンとセンシンロボティクスが持つドローンのシステムを掛け合わせて新たなサービスを提供していく。

そしてこれらのサービスに加えて、顧客業務の自動化を加速する「フライトコア」というシステムを発表した。フライトコアは上記のサービスプランの運行をサポートする管理システムだ。

フライトコアはWEBアプリケーションを使用し、ドローンを自動航行させる際に必要な飛行ルートを作成したり、撮影プランを作成することができる。これは業務別に最適な自動航行を簡単に遂行するためのもので、飛行後には飛行履歴をアーカイブとして保存し、取得したデータと一緒にWEB上で一括管理ができる。さらにデータ連携システムとして、複数のドローンを飛行管理し、近くを飛ぶ他のドローンや、航空機情報などを取得する。また、航空情報だけでなく、GIS(地理情報システム)を利用することで、地形データや気象データも連携して安全な飛行をサポートする。

センシンロボティクスはこのシステムを使うことで、特別な知識やスキルが無くても、手軽にドローンの運用ができるプラットフォームを目指している。8月〜9月にリリースされる見込みだが、リリース時点で完成形として提供するわけではない。フライトコアをベースとして、様々なアプリケーションやサービスを追加していくことで、全体のサービスを管理するシステムとして運用される。

センシンロボティクスはロボティクス事業を含め、早ければ2020年を目処に、海外展開やロボット産業への本格展開を目指している。

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。