潜水士の代わりを担う水中点検用ドローン
CHASING社の代理店を務めるPCパーツの総合サプライヤーであるCFD販売株式会社は、水中ドローン「GLADIUS MINI」を使用した、ダム点検の実証試験を実施した。
CFD販売は水中ドローン「GLADIUS MINI」を使った造船所での実証試験を2019年5月に実施。実証試験は国内造船会社の協力のもと行われた。
造船所のドックに船が入っている状態で、船底や、ドック付近の海底の様子などをGLADIUS MINIを使って点検・測定し、水中ドローンを使った水中点検の実用性について確認した。
GLADIUS MINIは、5基のスラスターを搭載することで水中での繊細な操作を可能にした水中ドローンだ。水上からの操作で船底やスクリューなどに近づき、点検が行えることを確認した。また4Kカメラによって、鮮明な映像の撮影も可能だ。
水中点検は、潜水士による調査を依頼する必要があったが、潜水深度と潜水時間に制限があり、安全面の問題が付きまとうことから調査できない箇所があった。このような課題に対して、目視による作業であれば、水中ドローンを使用することでコストを抑えつつ、潜水士が潜水できない危険箇所においても調査が可能になる。
今回使用した「GLADIUS MINI」は作業員1名で手軽に持ち運びと操縦が可能な小型筐体で、低コストかつ危険を侵すことなく点検を行うことができる。
【実証試験内容】
・造船所のドック付近の海底の点検
・船底の点検
・スクリューや舵の点検
・海底から船底までの間隔(浮上間隔)の測定
【成果】
・造船所ボール式進水装置がドック付近の海底に散乱していることを確認
・定期点検や清掃前のチェック作業を行うことができた
・新造船の入水後スクリュー稼働状況を確認
・船と海底の浮上間隔測定を行うことができた