エアロダイングループの技術を取り入れた送配電設備点検
■業務提携の背景
送配電設備分野におけるインフラ点検は、設備の高経年化・保守点検員不足等により、安全・安心・安定を維持するべく高品質な点検の整備が課題となっている。一方ドローンはその関連技術の進展に伴い各種点検などにも広く活用されており、作業従事者の安全確保と時間短縮につながるソリューションとして注目されているが、日本の送配電設備分野における点検には法規制の問題と技術的な課題から、ドローン導入が進んでいない状況だ。
JIWは、NTT西日本グループが保有する情報通信インフラの維持管理ノウハウと、ドローンを活用した点検実績を強みとした事業を行うべく、2019年4月1日に設立。現在、鉄塔・橋梁・法面等各種インフラの点検サービスを展開している。また、ADHQはマレーシアのクアラルンプールで2014年に創業し、アジアを中心に世界25か国で様々なインフラの点検実績を持つ企業だ。送配電設備において、年間6万フライト、25万設備、5.5万キロの点検を実施しており、世界で高い評価を得ている。※1
このような背景のもと、両社は、JIWの点検ノウハウとADHQのドローン飛行・点検技術を組み合わせることで送配電設備点検分野へのドローン導入を進めていく。
※1 Frost & Sullivan社の選ぶ Asia-Pacific Best Practices Awards 2019にてAsia-Pacific Unmanned Aerial Vehicle (UAV) Services Company of the Yearに選ばれるなど、世界で高い評価を獲得。
本業務提携により共同開発したサービスは、日本全国に電力設備を保有するインフラ事業者様のみならず、海外にアセットを保有する日本企業様への展開も視野に入れている。

業務提携の狙い

両社の役割
■今後の方針
両社は、送配電設備の点検サービスのみならず、さらなる日本の点検対象構造物の拡大を目指し、洋上構造物やプラント、管路等に向けた点検サービスの共同開発も進める。また点検サービスの安定的且つ効率的な提供が行える基盤構築のため、日本国内においてマレーシア人留学生を中心とした点検センターの開設を検討していく。これら両社の取り組みを通じて、高品質な点検を整備することで、安心して暮らせる社会環境づくりに貢献いく方針を明らかにした。