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ドローンビジネスセミナー「アメリカ商業ドローンの最新動向2018」開催レポート

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6月22日、東京・日本橋でドローンビジネスに関するセミナー「アメリカ商業ドローンの最新動向2018」(主催:内外出版社)が開催された。アメリカのドローンビジネスに関するセミナーとしては初、告知から間もない開催だったにも関わらず、多くの人が参加した。


講師は、4月に著書『ドローンビジネスレポート』を出版し、アメリカ・サンフランシスコでコンサルタントとして活躍するAerial Innovation,LLCのCEO、小池良次氏。早くからドローンの可能性に着目し、自ら世界中のドローンビジネスの最前線に赴き、情報を収集するとともに独自のネットワークを築いてきた人物だ。

この日は、4月にアメリカ・コロラド州デンバーで行わた全米最大のドローンシステムに関する展示会「XPONENTIAL(エクスポネンシャル) 2018」を中心に、アメリカのドローンビジネスの最新事情について講演を行った。

※配布資料より 出典:Aerial Innovation)

まず「XPONENTIAL 2018」について、今年の展示で特に目を引いたのは、VTOL(固定翼型垂直離着陸機)が数多く出展されていたことだという。「これまではマルチローターが主流だったが、今年はVTOLが増えた。今アメリカではBVLOS(視野外飛行)の規制緩和に期待が高まっており、実現すれば送電線やパイプラインなどの検査が行える。そうなると長距離・長時間飛行が可能な機体が必要となるため、その需要を見越した展示になったのだろう」と語った。

出典:Aerial Innovation

出典:Aerial Innovation

視野外飛行や夜間飛行について、連邦政府も積極的に進める意向を示しているが、そのための課題も多く残っている。とくに重要な課題として挙げられるのが、飛行機やヘリコプター、ドローンなど、同じ空域を飛行する機体との衝突の危険性、安全性の確保だ。「大手のPresicion Hawk(プレシジョンホーク)社は、FAA(連邦航空局)とともに膨大な回数の実験を繰り返してきた。同社の機体は収音マイクを持ち、10km範囲内の他の機体を感知、低空飛行や着陸など自律的に回避する」といい、「同社はすでにFAAからBVLOSについての包括免許も得ている」と語った。

出典:FAA、PresicionHawk、Aerial Innovation

また航空管制システムと連携したドローン飛行に関する電子認証の仕組みも必要となる中、「FAAは全米500か所空港を含む、約300か所の航空管制施設にシステム(LAANC)を9月を目途に導入する予定だ」と語り、あらためてアメリカ政府の本気度を伺わせた。

出典:FAA、Aerial Innovation

その後、次世代の空飛ぶ自動車として開発が進むeVTOLについての動向を報告。「空飛ぶ自動車」については、先日日本でも菅義偉官房長官が、年内をめどに官民協議会を設立する方針を示したばかり。しかし、世界ではすでに開発競争が大きく進んでいるといい、「すでに約30社がコンセプトを発表、約10社が実際に開発を進めており、今年中には4社以上が機体認証に向けた飛行実験を行うだろう」と述べた。

なかでもUber社は機体開発ではなく、まったく新しい都市型航空交通の概念を提唱しており、そのビジネスモデルは現実的なものだという。「彼らは用途を限定することで、安価で便利な航空交通を実現することを目指しており、数百億円規模の投資も行う。すでに緻密な市場分析も行っており、本気だろう」と語った。

出典:Aerial Innovation

最後に「日本でも本気でドローンビジネスにチャレンジする企業が出てきてほしい」と希望を述べ、講演を締めくくった。また講演後の質疑応答でも、参加者との活発な意見交換が行われ、さらに参加者同士の交流も行われるなど、活況のうちにセミナーは終了した。

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この記事は私が書きました。