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卒業&入学シーズン到来!通常の包括申請では飛ばせない!?学校でのドローン活用法

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3月に入りました。卒業式や入学式でドローンを飛ばして記念撮影をしようと考えていらっしゃる方もいるかもしれません。しかし、学校等の上空でドローンを飛行させる場合、地方航空局への許可・承認申請においていくつか注意が必要です。今回は、学校等の上空でドローンを飛行させる場合の注意点にいて解説させていただきます。

●Written by 吉田 智恵(Tomoe Yoshida)


学校等の上空は通常の包括申請では飛ばせない!?

よく「日本全国1年間の全国包括取得済みなので、どんな場所でも飛ばせる許可をもらっている」と勘違いされている方がいらっしゃいますが、これは間違いです。

どうしてこのような勘違いが生じてしまうのでしょうか?

航空法に基づく包括申請をする際には申請書類の提出が必要です。申請書類のうち、国土交通省の標準マニュアルを使用する場合は、マニュアルの提出を省略することができます。ホームページに掲載されている申請書の記載例を見ながら、無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書を作成される方が大半だと思いますが、申請書類の記載例はこのようになっています。

(様式1の記載例 抜粋)

(別添資料7の記載例)

申請書類の記載例が、このようになっているため、すでに包括申請を取得している方の中にも、「飛行マニュアルを見たことない」「飛行マニュアルって何ですか?」という方までいらっしゃいます。

しかし、飛行マニュアルには、申請者がどのようにドローンを運用するのか、どこをどのように飛ばすのかが記載されており、申請書類の中でも非常に重要な箇所です。

 

「無人航空機の飛行に係る許可・承認申請書」にも、飛行マニュアルを遵守する旨の記載があります。

では、飛行場所や飛行経路を特定しない包括申請の際に使用することの出来る「標準飛行マニュアル02」の内容を見てみましょう。

標準飛行マニュアル02の「3.安全を確保するために必要な体制 3-1 無人航空機を飛行させる際の基本的な体制」の9点目は、「第三者の往来が多い場所や学校、病院等の不特定多数の人が集まる場所の上空やその付近は飛行させない」となっています。

つまり、無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書に「標準マニュアルを使用する」と記載して許可・承認を取られた方は、学校等の付近や上空では、ドローンを飛ばすことができないのです。

なお、第三者の安全の確保の観点の趣旨により、「学校等」には、幼稚園、保育園、専門学校なども含まれます

学校などでドローンを飛行させるには?

すでに、標準マニュアルを使用する旨の内容で包括申請をしている方は、飛行日時や飛行経路を特定した個別申請をすることで、学校などの上空を飛ばすことが出来ます。また、包括申請をする際に、独自マニュアルを作成し、その中に条件を指定したり追加の安全対策を講じることで、一定の条件のもと、学校などでも飛行させることが出来るようになります。

いずれにしても、飛行マニュアルに記載されている内容は遵守しなければなりませんので、ご注意ください。

卒業式・入学式はイベントに該当するのか?

・「催し場所」の定義
国土交通省は、「どのような場合が『多数の者の集合する催し』に該当するかについては、催し場所上空において無人航空機が 落下することにより地上の人に危害を及ぼすことを防止するという趣旨に照らし、集合する者の人数や密度だけでなく、特定の場所や日時に開催されるものかどうか、また、主催者の意図等も勘案して総合的に判断されます。具体的な例としては、祭礼、縁日、展示会のほか、スポーツ大会、運動会などが該当いたします。」としています。

ドローンの飛行に直接関係のない人は第三者に該当します。そのような人の上空を飛行させることは禁止されています。

住所や氏名など身元が特定され、ドローンの飛行を認識している人は、第三者ではなく、このような人たちの集まりであれば、第三者の集合する催し場所に該当しないということになっています。ただし、たとえ身元が特定されていても、ドローンの飛行に対して関係のない人は第三者に該当する可能性があります。

つまり、教員、生徒や保護者など、ドローンの飛行について同意があり、身元が特定できる人たちだけの集まりであれば、ここにいう「催し場所」には該当しないことになります。これについては、場所や状況により個別具体的に判断する必要がありますので、わからなければ地方航空局へ問い合わせるのが間違いないでしょう。

また、催し場所でのドローンの飛行については、昨年人身事故が起こった影響で、新たな審査基準に基づき飛行させる必要がありますので注意が必要です。

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この記事は私が書きました。

ドローン飛行許可・承認申請専門行政書士。法律事務所職員、団体職員を経て、東京都新宿区にて「行政書士吉田ともえ事務所」を設立。ドローンに興味を持ち、DJIスペシャリスト、JUIDA認定無人航空機操縦士・安全運航管理者、無人航空従事者試験(ドローン検定)1級、第三級陸上特殊無線技士を取得し、クライアントのドローンビジネスをサポートしている。