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12/17「海のドローンに関する産学官協議会」開催。沿岸・離島地域の課題解決に期待が高まる

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日本は周囲を海に囲まれた海洋国家だ。有人、無人を含む6800以上の島があり、離島も多く存在するため世界第6位の排他的経済水域(EEZ)を有する。そのため沿岸部では水産業が盛んに行われてきたが近年、人口の減少と高齢化率の増加に拍車が掛かっている。

水産庁HPより

そのため沿岸・離島地域では、水産業、インフラ維持管理、海洋調査等の様々な活動における担い手不足が深刻化しており、このような課題解消のため、海における次世代モビリティの活用が期待される。なかでもとくに期待が高いものが、AUV(自律型無人潜水機)、ROV(遠隔操作型無人潜水機)と言われる海のドローンだ。

FullDepth社の深海調査の様子

しかし現在は試験的な運用に留まり、本格的な導入には至っていない。こうした現状を踏まえ、12月17日、国交省主導のもと専門家や研究機関、漁協や地方公共団体、事業者などが一堂に参加し、2回目となる「海における次世代モビリティに関する産学官協議会」が開催された。

今回は開発状況、活用事例などの情報交換とともに、活用促進に向けた基本的な方向性が話し合われた。参加した地方自治体からは、現状抱えている課題と水中ドローンなど海のモビリティへの期待が伝えられた。

期待される具体的な活用例としては、

・漁場から陸までもずくの運搬の自動化(久米島)
・ダイバーが行っているマグロ養殖での死魚の確認
・養殖場や藻場の水中モニタリング
・ROVを使った水中遺跡の把握
・深海でのサクラエビの三次元探査(駿河湾)

など、幅広い用途での可能性が示される反面、ビジネスモデルとして確立されていない現状が報告された。

インプレス総合研究所が発表した「水中ドローンビジネス調査報告書2021」によると、2020年度の国内の産業用水中ドローン市場規模は20億円、2023年度は38億円へ成長すると予想しているが、市場規模として十分とは言い難い(但し、軍事用と、サービス費用などは含まず)。

株式会社インプレス発刊「水中ドローンビジネス調査報告書2021」より

※詳しくはこちら→https://research.impress.co.jp/report/list/drone/501057

しかし、今回の協議会での発表を見れば、国や自治体、そして民間でも多くの課題を認識しており、そのソリューションとして、海における次世代モビリティに可能性を感じている。その意味でも産学官が一体となって推し進め、投資と技術開発の両輪がかみ合えば、市場が一気に拡大する可能性も十分あるだろう。次回は年明け1月の開催を予定しており、協議会での意見交換を重ねながら、具体的な普及を後押ししたい考えだ。

第2回「海における次世代モビリティに関する産学官協議会について」(12/17開催 発表資料)

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この記事は私が書きました。