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急拡大する風力発電!東京電力ベンチャーズが米・ドローン点検大手と独占アライアンスを締結

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地球温暖化対策として脱炭素社会への取り組みが、世界各国で急速に進められている。とくに二酸化炭素の排出量が多い火力発電に代わり、注目されているのが「風力発電」だ。とりわけ欧州ではイギリスを中心に積極的に導入されており、過去10年で10倍以上(発電容量ベース)の伸びを示している。世界から遅れていた日本でも、2019年に「再エネ海域利用法」が制定されるなど、次第に環境が整いつつある。

そんななか、東京電力グループで新事業の創出を目指す東京電力ベンチャーズは、風力ドローン点検大手の米SkySpecs社と独占アライアンスを締結した。SkySpecs社は2012年に創業以来、世界26ケ国、約56,000基にのぼる風力ブレード点検の実績をもつ。ドローンを使った点検は以前から行われてきたが、人の手による操縦では時間が掛かり、発電の停止時間が延びるという課題があった。それに対しSkySpecs社は、ドローンの自動制御システムを用い、1基あたりの点検時間を大幅に短縮。またドローンが自律的に検査を行うため、より正確で一貫性のあるデータの取得が可能となる。

ポイントは機械学習と自動制御技術

ドローンが取得したデータはSkySpecs社の開発したソフトウェア「Horizon(ホライゾン)」に自動でアップロードされる。「Horizon」は、過去の点検実績に基づく風車ブレード画像を機械学習に利用。画像解析によって損傷箇所やその損傷の重大度を正確に判定する。実際、機械学習は蓄積したデータ量が多いほど精度も高まるため、「すでに世界最多クラス(56,000基以上)の点検実績を誇るSkySpecs社と実証段階にある国内企業では、追随できないレベルの差がある」(東京電力ベンチャーズ 事業開発部 富田氏)という。さらにオペレーション面での経験差も大きいといい、「風力発電所の立地地域は風が強く、安定的に飛行させる技術が必須。SkySpecs社の制御システムには多くの経験が盛り込まれており、運用上、安心できるサービスになっています」(富田氏)。その結果、SkySpecs社のシステムは、1基あたり15分で点検することが可能だという。

コスト面でも圧倒的優位に

実際、すでに両社は昨年の秋から国内風力発電施設の約40基で点検を実施。風車停止から約15分で点検が済むことを確認しており、従来の目視点検に比べ、約4分の1の時間に抑えることができたという。コスト面でも、「点検時間短縮に伴う削減だけでなく、精度の高い点検によって微細な損傷も発見でき、ブレードの長期停止や折損による交換の回避にもつながります。大幅なコスト削減も含め、ドローンの活用は極めて有効だと認識しています」(富田氏)

日本でも広がる風力発電市場

風力発電で先を行くイギリスでは、2030年までに洋上発電量を30GWまで高める方針を示している。同じ海洋国家である日本も、2030年度には洋上9.6GW、陸上36.6GWの計36.2GW(日本風力協会)にまで高めたいとの目標がある。その際、点検など運転維持に関わる国内市場は1500~3350億円にまで拡大する予測だ(0.43~0.93万円/kW・年)。さらに国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によれば、30年後の2050年に「世界の洋上発電の6割がアジアに建設される」との予測もあり、風力発電市場は大きく広がる可能性を秘めている。

東京電力ベンチャーズの富田氏は「SkySpecs社との提携により、世界の先進事例や経験などを国内の事業者に発信していきたい」と語り、国内風力発電の普及と収益性の向上に貢献したい考えだ。

同社の事業に関するお問い合わせは、

東京電力ベンチャーズ株式会社 富田/佐藤
電話:03-6859-8295
メール:info@tepcoventures.co.jp

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この記事は私が書きました。