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自動運用で送電線・鉄塔点検の悩みを解決!2019年からサービス開始

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ブルーイノベーション株式会社は、サービス用途に特化したロボットの展示会「Japan Robot Week 2018」に出展し、ドローンによる送電線・鉄塔点検サービスを開発していることを発表した。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


難易度の高い送電線の自動飛行点検を提供

ドローンによる送電線の点検は、ドローンビジネスが話題になった当初からひとつの改革業種として取り組まれてきた。長年、送電施設の点検は作業員によって行われてきたが、常に危険が付きまとう作業現場となっている。早い段階でドローンを活用する提案が広がったものの、ドローンを使った点検では真っ直ぐ水平に移動させる必要があるため、熟練の操縦技術が必要とされている。さらに、より精度の高い点検・データ取得をしようと思うと、電線のたわんでいる形状に沿って、正確に操縦しなければならないなど、運行に関する課題は未だ残っているのが現状だ。

課題が残っているとはいえ、ドローンで送電線や鉄塔点検を遂行するメリットは非常に大きい。従来は人が高所に登り、高圧電線に沿って移動しながら点検を行なっていたが、ドローンを活用すれば人命リスクを回避でき、仕事効率も格段に改善できる。さらには作業人数を減らすことによる人件費のカットや、点検作業のための設備代など、大幅にコストカットすることが実現する。このようなメリットを生み出すことからも、ドローンビジネスのケースモデルとして早くから提案されていた活用方法だ。

ブルーイノベーションは屋内施設の点検用ドローン「ELIOS」の取り扱いを今年から開始し、点検業務のドローンサービスを拡大する第二弾として送電線・鉄塔点検に目を付け、より安全に作業を可能にした「送電線・鉄塔点検用ドローンナビゲーションシステム」の実証実験を2019年から開始する。当システムは、東京都立産業技術支援センターと共同研究を行い、絶賛開発中だ。

パッケージには、専用のドローンとそれに対応するタブレット端末用アプリケーションが含まれ、点検業者向けに販売提供を行う方針だ。

アプリケーションにはマップ情報が入っており、ネットに接続することでブルーイノベーションが契約した電力会社の送電施設の情報とマップ情報が取得できる。

それを基にアプリ上で飛行ルートを設定すると、最適な飛行ルートを導き出し、高度や飛行距離を算出する。飛行スタートをタップすれば、これに沿ってドローンが自動でデータを取得しながら飛行を行う仕組みになっている。屋外での点検運用に関しては、地方に行くと現場でネット環境を用意することが難しい場合もあるため、通常は事前にルート設定を済ました状態で現場に向かい、現場ではフライトをスタートさせるだけの状態が好ましい。

 

サイズ・ペイロードから最適なドローンを選択

ドローンには専用のカメラが搭載されており、電線を自動で認識しながら追従する機能を持ち合わせることによって、たわんだ形状の送電線も画像認識を活用することで、正確に自動で追従することが可能になった。また、ドローンの機体にはペイロードや搭載モジュールをいくつか選択できるラインナップが用意される予定があり、アプリケーション内で最適な機体を選択することもできる。送電線の点検ではダンパ線の変形や、より線の破断などを正確に発見することができ、劣化や破損を早急に探し出すことが可能になる。

送電線・鉄塔点検用ドローンナビゲーションシステムは現在研究開発中であり、テストフライトも幾度となく行なっている。最適で安全な飛行計画を実現したうえに、作業効率の面では従来の点検方法では48時間かかっていた作業を30分にまで短縮することに成功するなど多大なメリットを実現するシステムとなっている。

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。