ドローンの未来を発掘するエンターテインメントマガジン DRONE NEXT

火災現場にドローン投入!世界初の300℃耐火型ドローンが登場!

Google+

株式会社エンルートは災害活用を目的とした、現在開発中の世界初となる耐火型ドローンをジャパン・ドローン2019に展示しました。2019年10月から受注販売を予定しています。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


遠隔から状況を把握する消防機関の新ツール

エンルート QC730FP

エンルート QC730FP

農業分野や点検・測量分野において、自社開発のドローンを7シリーズラインナップしている同社は、NEDOプロジェクトの一環として火災現場で活用できる機体開発を進めています。今まで耐風性を突き詰めたドローンや、防水性の向上に取り組んだドローンは存在しましたが、耐火型ドローンは世界初の試みとなります。

出展:株式会社エンルート

通常のドローンは、約40℃前後の熱でフライトコントローラーに異常を来してしまうといいますが、同社が開発しているQC730FPは、既存のカーボンやチタンを採用したドローンにジルコニアという特殊なコーティングを施工することで、約300℃の熱にも耐えられるドローンになりました。人間用の防火服の基準が260℃に耐えることが規格になっており、同社はこれを参考値として、300℃の中を1分間連続運用できることを目標にしました。火災現場では火の中を通過することもでき、一番温度が高いとされる火元周辺の熱波にも耐えることができます。

出展:株式会社エンルート

モジュールは可視光カメラと赤外線カメラを搭載し、火元の上空5〜10mの近距離から空撮が可能。はしご車が入ることのできない火災現場に効率良くアクセスし、人の近寄れない近距離から状況を把握することで、要救助者の救出ルートの確認や、火元の捜索に役立てることができます。

エンルート QC730

エンルート QC730

また、機体のベースには同社が販売しているクアッドコプターQC730を採用しており、ルート指定による自律飛行が可能なうえ、手動操作による通常のドローンとしての力も発揮できます。さらに、同社の耐風性の公称値は10m/sと高く、実証実験では20m/sでの運用も遂行したといいます。当プロジェクトは、主に消防機関への導入を検討しており、山岳地帯や水辺でも活用可能な「消防士の空飛ぶチームメイト」として、プロジェクトに取り組む消防機関の意見を参考にしながら開発が進められています。2019年10月から受注販売を予定しており、4月〜9月の期間に限り、消防機関を対象に製品サンプルの提供やドローン操縦講習を行い、意見をフィードバックするモニタリング参加者を募っています。

■QC730FPの仕様(出展:株式会社エンルート)

耐火性能 300℃(1分間連続運用)
耐火撮影 300℃1分間連続運用
火災現場からの映像伝送 起動時から着陸までの伝送が可能
ローター数 4枚
直径 1,189mm
軸間 730mm
高さ 255mm
耐風性能 秒速10m
最大離陸重量 6.5kg(機体に積載できる重量)
フライト情報監視用周波数 920MHz(事前の使用申請が必要な周波数帯)


@株式会社エンルート

「いいね!」を押して
ドローンの最新情報をGET

Twitter で

この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。