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Japan Drone2018 ピックアップレポート特集Vol.4【ハード・用品編】

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3月22日〜3月24日の3日間、本格的な民生用・商業用ドローン市場に特化したイベントである第3回Japan Drone2018が幕張メッセで開催された。産業向けの機体や、新たにリリースされた測量・点検、物流サービスなど数多くのブースが出展され、ドロネク!取材陣が各ブーススタッフに、より詳しい話を聞き込んできたのでレポートしよう。

レポート完結編となるVol.4はドローンのハード及び関連用品をレポート。
他のドローンに関するまとめは下記をチェック。

Japan Drone2018 ピックアップレポート特集Vol.1【測量編】
Japan Drone2018 ピックアップレポート特集Vol.2【物流編】
Japan Drone2018 ピックアップレポート特集Vol.3【サービス編】

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


ホバークラフト型の海域点検ドローン

土木工事全般から海域の構造物の調査・補修、測量等を事業展開するニチギは、海域における橋脚などの構造物の点検を行う水上の点検ドローンを出展した。

上部には一眼レフカメラを搭載し、このカメラで構造物を撮影する。そのデータをもとに3Dデータとして活用していく。また、搭載されたカメラ部分は360度回転操縦が可能となっており、2オペレーターで操作することを推奨している。

現状の海域の点検や測量には、船を出し、スタッフが水中に潜り点検をしていた。船では立ち入ることの難しい場所にもドローンであれば入っていけることや、船を出港するリスクなどを考えると、メリットは多い。

運航は岸壁や沖からドローンを投入し、自律制御で動かす。プロポは3kmの距離まで届くが、カメラの伝送は1kmまでしか届かない。ところが、海域における構造物は基本的に、岸壁から1km以内の場所にあり、十分運用が可能だという。

なお、ドローンの下部(水中)にもカメラを備え、このカメラを確認しながら運航を行う。スクリューは2つ備え、移動は人が小走りする程度の速さで行う。ニチギは構造物の点検のほか、ニーズがあれば警備や人命救助の用途でも水中ドローンを活用していきたいという。
■問い合わせ
ニチギ


違法侵入のドローンを撃退するジャミングシステム

日本海洋はドローンの立ち入り禁止空域において、侵入してきたドローンを停止させるシステムを出展した。

ドローンの電波を検知することで、ドローンを強制的に着陸させたり、GoHOMEをかけることができる。他メーカーのアンチドローンシステムもジャミングをかけてドローンを降ろす制御を施すものが多いが、このジャミングはドローンだけでなく、そのほかの同じ周波数帯を使用する電波にまで影響を及ぼしてしまうことが問題として挙げられている。

しかし、日本海洋が取り扱うシステムはドローンが発する電波だけを解析し、その電波を発するドローンだけに影響を及ぼすコマンドを送りつけることができる。さらに、ドローンの停止制御はプロポ制御に則った方法で着陸を促す。なお、電波を探索し、コマンドを送ることができるのは約1kmの範囲。

そして、もうひとつの出展は、違法侵入を行うドローンを探索する機器だ。10km先のドローンを見つけ出すことが可能。システムは、機器からレーダーを発することで、ドローンから返ってくるレーダーを探知する(エコーシステム)。

ただし、エコーシステムはドローンだけでなく、鳥などにも反応してしまうので精度が低い。これに加えて、ドローンが発する電波も読み取れるようにしたのが当製品だ。これにより、ドローンか生物かを見極めるだけでなく、ドローンが向いている方向まで把握することができるという。

現在は空港に侵入するドローンを探すなど、警備目的として警察等にシェアしていくことを予定している。
■問い合わせ
日本海洋


ドローンを衝突から守るエアーバッグ

エアーバッグやシートベルトなどの安全装置を開発する松屋R&Dは、新たにドローンを衝撃から守るエアーバッグシステムを開発した。

ドローンが物に衝突する直前に、センサーで感知することによりエアーバッグが展開する仕組みとなっている。ドローンを覆うように作られたフレームから、人命救助用の安全装置と同様の素材で作られたクッションが飛び出す。

価格は5万円で販売し、PhantomやInspire等のラインナップも開発し、要望に合わせて様々なドローンにも対応していく。現在、特許を出願しており、これから販売を開始する予定だ。
■問い合わせ
松屋R&D


狭いスペースで運用できる転がすドローン

ブルーイノベーションは狭いスペースに有効的な点検用ドローン(ELIOS)を発売した。


球体のガードフレームに覆われたドローンは壁や物に衝突しても問題なく運用が可能。また、屋内飛行する際に、金属によるコンパスエラーをオン・オフの切り替えを設けることで回避することができる。

同じくGPSもオン・オフの切り替えが可能となり、搭載されたカメラの映像をもとに、狭いスペースで運用する。カメラは4Kカメラと赤外線カメラの2つを搭載し、球体のガードフレームが転がることで、機体とカメラは常に水平を保つ仕組みだ。

左右には強力なLEDを備え、暗闇の中でも運用が可能となる。

価格は300万円で販売を開始しており、今後ブルーイノベーションは導入のサポートや、自律飛行のシステム開発を行なっていく。
■問い合わせ
ブルーイノベーション


ドローンパイロットの養成用ドローン

ブルーイノベーションはAEE社と連携し、ドローンスクールでの活用を目指したドローンの取り扱いを開始した。性能はPhantom3にほど近いスペックを持つドローンとなっている。

1. 飛行ログと操縦ログ双方の取得が可能
事故が起きた際の原因解析にも役立つ機能を採用。ドローンの飛行ログだけでなく、操縦ログの双方の取得が可能であり、これにより人的要因か機体要因か事故原因究明に役立てることができる。なお、飛行ログ、操縦ログはサーバーで管理できる。

2. 3D表示による視覚的な飛行ログ把握が可能
3D地図上での飛行ログの表示により操縦技術向上に向けた視覚的な工夫がされている。

3. 飛行ログと報告書作成(地図)との簡易連携が可能
将来的には、飛行ログをそのまま国土交通省へ提出する報告書内の地図へ、表示が可能になる予定。

現状のドローンスクールでは、スクールによって様々なドローンを活用しているが、JUIDAのサポートを行うブルーイノベーションは、オリジナルのカラーリングの機体を製作することができることから、スクール団体のイメージカラーなどを作成し、スクールで使用されるドローンの統一化を考案している。
■問い合わせ
ブルーイノベーション


強度と安全性を兼ね備えたフレームドローン

建築や農業に深く携わるテクノシステムは、建築に使われるトラス構造をフレームに採用した世界初のドローンを公開した。

“従来のドローンでは実現できなかった形を作りたい”という熱意から生まれたこのドローンは、構造物の屋根などに使われるトラスフレーム構造を採用し、衝撃に強い骨組みによるドローンとなっている。

さらに、構造はとてもシンプルで斜材に弦材を組み立てることでフレーム化している。この構造を採用することで、ただ繋ぎ合わせていけば、どこまででも大きなドローンに変身し、万が一衝突した時に弦材が破損したとしても、その部分だけ差し替えれば済んでしまう。

フレームはとても軽量で、重量は約4kg。プロペラやモーターはDJI製品を流用し、モーターやバッテリーはドローンが大型化するにつれて、付け足していくことが可能だ。

現在は物流用のドローンとして考えているが、今後は人を乗せるドローンも視野に入れ、大型化を実証実験していく予定だ。
■問い合わせ
テクノシステム


プログラミング可能な子供向けドローン

ORSOはドローン操縦者の教育を目的としたトレーニングスマートフォンアプリ「DRONE STAR™」を展示。

DRONE STARは、ドローン操縦の基礎を、楽しみながら覚え、上達できるようになることを目指した、操縦者教育機能を搭載したスマートフォンアプリだ。

簡易的なドローンの動きをアプリ上で組み立てることで、自律飛行をプログラミングすることを可能としている。また、子供でも簡単に操作できることから、ORSOは子供向けのプログラミング体験会を定期的に行なっている。

DRONE STARには、アプリ上で遊べるミニゲームも搭載。さらには小型な機体ながらもカメラを搭載しており、FPV飛行も楽しめる。

また、子供の育成向けに数多くのDRONE STARをパッケージ化したセット販売も開始している。
■問い合わせ
ORSO
DRONE STAR

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。