ドローンの未来を発掘するエンターテインメントマガジン DRONE NEXT

ドローンレース の必需品「ドローンタイミングシステム」新登場

Google+

モータースポーツやアクティブスポーツ競技において、正確なタイムを計測するのに必須となるトランスポンダー。5月23日〜25日の間、東京ビッグサイトで開催された「IDE TOKYO ドローンソリューション&技術点」ではドローン用の新発売となるトランスポンダーシステムが展示された。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


信頼性とクオリティーがお墨付きなMYLAPS

今回、新発売となるトランスポンダー「DRONE TIMING SYSTEM」を展示したのは本社をオランダに構え、中東・アフリカ・ヨーロッパ・アジア・北米・南米、そして日本に世界展開を果たすメーカー。計測システムの大御所であるMYLAPSだ。

DR5トランスポンダー
価格は約1万2000円前後を予定

MYLAPSが昨年、一昨年と時間を費やして開発したDRONE TIMING SYSTEMはドローンレースにおいて、周回するドローンの1/100秒の正確なタイムを取得するためのもの。ドローン本体に重量約17g、サイズ36x32x15mmのDR5トランスポンダーを搭載することで計測を行う。

MYLAPSはすでにデモンストレーションとしていくつかのドローンレース団体にもDR5トランスポンダーを導入し、それを経て今春リリースに至った。また、ジャパンドローンリーグ(JDL)への導入採用が決定しており、早速福岡で開催されたJDL第2戦に導入されている。様々なドローンレース団体で導入試験を実施し、実際に使用した団体からは「他社のものに比べ、DR5トランスポンダーは安定していて計測の認識力がかなり正確だ」という声も頂いているという。

それもそのはず、MYLAPSはドローンレースだけでなくモータースポーツを中心に開発を行なってきており、その信頼性と培ってきたノウハウは折り紙付きだ。モータースポーツではTV放映も行われるツーリングカーレースのスーパーGTや、オートバイによる世界最高峰レースMotoGPにも採用されるほどに信頼度を獲得しており、さらには記憶に新しい平昌オリンピックの種目であるスピードスケートなどにもMYLAPSのトランスポンダーは採用されている。モータースポーツになると測定タイムはなんと1/1000秒まで正確に計測することが求められるのだ。

 

DR5トランスポンダーによる測定の仕組み

イベント会場の担当スタッフに「他社のトランスポンダーとどういった所が違うのか?MYLAPSの製品はなぜ優れているのか?」と訪ねてみた。すると、やはり技術面の違いが大きい点に加え、測定方法の違いなどが挙げられるという。

モータースポーツやアクティブスポーツでも用いられる
MYLAPSが開発する専用のループアンテナ

DR5トランスポンダー(送信機)はループアンテナと呼ばれるケーブル状のアンテナを受信アンテナとして活用する。今となっては一番ポピュラーな方式で、サーキットなどでも採用されている。サーキットの場合はフィニッシュライン真下のアスファルトにループアンテナが埋め込まれており、通過する送信機を検知してタイムを測定する。なお、MYLAPSのループアンテナは国内の国際サーキット全てに埋め込まれている。

ドローンレースのコースはアーチゲートをコースとして配置する方法が主流だ。

アーチゲートに沿うようにアンテナを設置
近辺を通過したトランスポンダーを認識する

DR5トランスポンダーの受信アンテナはこのアーチ状のゲートに這わせて設営することが推奨されており、MYLAPSが定める正しい設営を行なっていれば、ゲートのどの場所をドローンが通過したとしてもしっかりと測定ができるようになっている。ゲートのサイズは縦横2.5mまで。

ループアンテナの仕組みはゲートの手前からループアンテナがトランスポンダーを検知し始める。受信信号はトランスポンダーがループアンテナに近づくにつれて強くなる。つまり、一番ループアンテナに近く、一番信号が強くなるゲートの真下を検知するという仕組みだ。信号の強さをグラフに起こせば、ゲートを通過する信号は山のようなグラフになり、山の一番てっぺんを計測するといった具合い。

一方、もうひとつの測定方式として赤外線による測定方式が存在する。これは昔(1980年代)のサーキットなどで採用されていた方式で、ゲートの端っこなどを通過した際に認識できないことが多々あるという。

DR5トランスポンダーは最高速度120㎞/hまで測定が可能。ドローンによっては最高速度が180㎞/h前後まで出るものもあるが、フィニッシュラインを設ける場所は大概トップスピードで入ってくる場所ではないことから、最高検知速度が120㎞/hであっても様々なレースに対応できるのだ。

タイムリザルトを管理するMYLAPS専用のフリーアプリ

トランスポンダーにはIDナンバーがそれぞれ紐づけてあり、それを元にタイムとユーザーを見分けている。MYLAPSの推奨する使用方法は、各個人に1個づつ所持してもらい、常に同じIDナンバーで管理すること。

これは、MYLAPSが提供している無料のスマホアプリ「SPEED HIVE」を最大限に活用するためだ。SPEED HIVEはiOS並びにAndroidで利用ができる。機能としてはモータースポーツやスポーツ競技などのカテゴリーに分けられ、レースの主催団体やサーキットから発表された正式なリザルトを一覧で見ることができる。

また、各個人に1個づつ所持(IDを所持)したほうが良いというのは、マイトランスポンダーをアプリに登録すれば、マイリザルトとしてIDナンバーから過去に遡ってタイムリザルトを一覧で取得することができるのだ。これはドローンレースのように決められた場所でなくてもコースを周回するラップタイムとして日時と共に保存されていく。さらには、トランスポンダーは1人1アカウントとなっているが、チームスタッフはオブザーバーとしてIDを取得し、共有することが可能だ。

アプリのもう1つの機能として、ライブタイミング機能が搭載されている。これは、国内の常設導入オンラインコース施設で現在走行しているユーザーのタイムラップをリアルタイムで表示するものだ。


MYLAPSは現在、DR5トランスポンダーを使用してドローンレースイベントを開催する主催者を募集している。これからレース団体を立ち上げたい企業や、すでにレース活動を行なっている団体などをサポートするメーカーとしてMYLAPSは受付ている。

ドローンレースはまだまだ進化の段階にあり、様々な技術や工夫を取り入れていくことで、一層盛り上げられる分野だ。より精度の高いスポーツとして楽しめるように、MYLAPSをぜひ活用してみてほしい。


■問い合わせ
MYLAPS

「いいね!」を押して
ドローンの最新情報をGET

Twitter で

この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。