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農業分野のドローンが激化!第8回 農業ワールド2017

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農業に関するあらゆる製品やサービスが集結する「アジア最大の農業総合展 第8回農業ワールド2017」が10月10〜12日に幕張メッセで開催された。3日間で4万2000人の来客を迎え、ドローンを取り扱うブースも数多く出店していたうえに、新型のドローンの初公開も行われたので紹介しよう。


完全自動飛行のマルチコプター

ソフトウェアのエンジニアが集結して設立されたナイルワークスが初の自社製ドローンを公開。”誰でも手軽に空中散布”をコンセプトに開発され、完全自動飛行及び超低空の30cm飛行を可能としたマルチコプターだ。

非常に多くのセンサーを搭載し、得意なセンサー同士をつなぎ合わせていくことで飛行によるルートのずれや振れは、“わずかcm単位”まで抑えられている。また、ソフトウェアのエンジニアが集結した技術を活かし、フライトコントローラーやハード類は全て自社で開発したものを採用しているという。他社ではDJIの物や、海外製品を採用するのが一般的だ。

プロペラにも独自の工夫が盛り込まれている。
農業散布のドローンは散布した農薬が周りに散ってしまったり、隣の敷地に農薬が流れてしまうといった事態が起こらない構造にするのが現状の課題となっている。また、噴射ノズルからは1滴として農薬が漏れてはいけないなど、安全に対する規定も設けられている。

ナイルワークスのドローンには上記に挙げた、農薬が散ってしまう現象(ドリフト)を抑えるために、プロペラを二重反転させた。通常一枚のプロペラで飛ぶドローンだが、上下に2枚のプロペラを採用し、上下で逆向きに回転する仕組みとなっている。これにより、1枚ではプロペラが作り出す気流によってドリフト現象が起きてしまうのに対し、ねじれた気流を抑えることで真下に農薬を噴霧することに成功した。噴射ノズルの位置も計算し、適切な場所へ取り付けられている。

操縦はタブレット端末のみで行われ、プロポは必要としない。タブレット画面上で飛ばしたいルートを設定し、スタートボタンを押すだけで全て自動で飛行してくれるのだ。なので他社が力を入れている購入したユーザー向けの教習プログラムというのは必要なく、ユーザーが自分でドローンを操縦するということはない。さらに、バッテリーが切れる場合や農薬がタンクに残りわずかになると自動で戻ってきて、交換した後にきっちりと中断した場所から噴霧を開始するようにプログラムされているのだから驚きだ。ちなみにバッテリーは2個搭載し約1フライト20分。

下部にはカメラを搭載し稲の生育状況も監視できる。

発売は来年から開始し、サポートできる環境の方限定の発売となる。
全国販売は再来年から開始するようだ。
価格は年間100万円の3年契約を予定している。

■問い合わせ
ナイルワークス
https://www.nileworks.co.jp/

信頼あるNECバッテリーを搭載したAC940-F

エンルートのコンパクトで日本農園に適した5ℓタンクを搭載するAC-940がフルモデルチェンジを来年の春に予定している。

一番の注目はなんといっても信頼性のあるNEC製のインテリジェントバッテリーを装備しているところ!今までのリポバッテリーは防塵防滴に適さないため、カバーの内部に備えられていましたが、インテリジェントバッテリーに変えることでワンタッチでバッテリー交換が可能となった。標準装備として4個のバッテリーを一度に充電できる充電器が付属する。

タンク容量は新型の4.5ℓタンクを用意し、機動性を向上する狙いが図られた。

■問い合わせ
エンルート
https://enroute1.com/

無人ヘリに匹敵する国産マルチローター

<無人ヘリコプターによる農薬散布を30年続けてきたヤマハが新型ドローン「YMR-01」を開発し、農業現場での新たな試みを発表した。

軽量カーボン製ボディを採用したYMR-01は6軸ローターの左右2軸を二重反転ローターにすることで、農薬散布の精度を高めたドローンだ。その農業散布精度は長年培ってきた無人ヘリのノウハウも汲み取り、無人ヘリに匹敵する散布品質を実現している。

剛性バランスや軽量を意識した構造で、本体部分全体をモノコックシェル構造としているのに加え、完全カーボンボディとしている。

■問い合わせ
ヤマハ発動機
https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/

葉色解析をドローンで行うアプリケーション

スカイマティクスが開発するアプリケーション「いろは」は、同社が提供するドローン「X-S1」の専用アプリケーションだ。インターネットを通じて葉色画像の診断及び管理、害虫発生地点、土盛の環境など重要な情報を把握し、きめ細かな生育管理を遂行できる。

XS-1は全天候型のドローンで雨天時でも飛行が可能。害虫が発生しやすい悪天候時にも飛行することができ、農場に入ることなく状況を確認できるのだ。さらに風速8m/sまで耐えること可能で1フライト30分となる。

アプリケーションでは飛行状況の確認、葉色診断、撮影計画の設定など細かな設定をすることができる。

■問い合わせ
スカイマティクス
http://skymatix.co.jp/

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。