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遠隔操作でスプレーを噴射!データ取得から作業するドローンへ

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東洋製罐株式会社及び東洋エアゾール工業株式会社は、ドローンと組み合わせてスプレー缶の用途を拡大するソリューションを提案。ドローンとスプレー缶による新たな発想で製品の拡販を目指します。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


使い道は豊富!ドローンで作業する新提案

東洋製罐グループホールディングス株式会社の連結子会社である東洋製罐は、幕張メッセで開催された国際ドローン展2019に出展。同社が取り扱うスプレー缶を搭載したドローンを参考出品しました。スプレー缶を抱えるドローンは、今までありそうで無かった発想で、目にするのは初めてでした。

展示されたドローンは下部にスプレー缶を搭載。同社はエアゾール用品の充填委託事業の促進を目的に、スプレー缶とドローンを組み合わせた新しい活用方法を提案しています。ラインナップには人体用品、家庭用品、殺虫剤、医薬品等の様々なエアゾール製品が含まれ、ドローンをあらゆる液剤の噴射装置として役立てられます。

同社がドローンに目を向けたきかっけは、ドローンがカメラやセンサーで情報を取得してくるのに対し、施工するためには結局人が高所に登ったり、危険や手間をかけなければならない点への疑問でした。ドローンで施工作業が可能になれば、より有用にドローンを役立てることができると考えたといいます。

展示されたドローンは担当者の手で作り上げられました。試験的に製作されたドローンには汎用コンピューターのラズベリーパイを搭載し、無線で噴射操縦を可能にしました。ドローンの操縦に集中できるようにスプレーの操縦は別に設けられ、ピストル型の操縦装置でトリガーを引くことでスプレーが発射されます。

使い勝手に差がでるスプレーの構造と種類

同社が製造するスプレー缶は700kpaの圧力で噴射し、3〜4mの距離に正確に噴射することができます。展示ブースには手作りのデモ装置が設けられました。スイッチを押すことでプシュっと前方にスプレーを噴射します。これがかなりの勢いで真っ直ぐ噴射されるので、命中精度も高い!

人的作業では行き届かない害虫駆除やインフラ点検のマーキングなどへの活用が考えられ、想定する活用方法にはソーラーパネルの洗浄、壁面のマイクロクラックへの補修、赤錆の初期抑制などが挙げられます。ドローンで初期の段階で劣化を発見することができれば、スプレー補修で寿命を伸ばすことに繋げられます。

また、スプレー缶は容易に取り替えが可能で、すぐさま次のフライトに移ることが可能。とてもシンプルな仕組みなので、ポンプやタンクが必要なく、省スペースで済ませられるメリットを生みます。タンクを使用する場合は、タンクの洗浄や内容液の入れ替え作業が発生し、効率的ではありません。スプレーならば、シンプルで手軽に活用できる点に魅力を感じます。

同社がドローンに搭載するスプレー缶は二重構造になっていて、どのような姿勢でもエアゾールを均一に吹き付けることが可能。容器内にパウチを設け、周囲には窒素ガスを充填。ガスの圧力でパウチを圧縮する仕組みになっています。

さらに、同社が販売するDUALでは、異なる2種類のエアゾールを同時に吐出することを可能にしました。容器内に2つのパウチを設けることで、中身同士を反応させる製品でも安定して保管・管理が可能になります。

マーキング作業には同社が取り扱う発光塗料スプレーの活用が想定でき、様々なシーンで役立てることができるのです。なお、スプレー缶のサイズが豊富で、重量は業界最軽量を誇ります。サイズが小さくなっても、噴射するための圧力は700kpaなので、使い勝手は変わりません。また、コンパクトに設計されているので、トイドローンのTelloでも持ち上げることができるといいます。産業用途だけでなく、エンタメやゲーム性を持たせた使い方も想定でき、ニーズの拡大が期待できます。


@東洋製罐株式会社

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。