ドローンの未来を発掘するエンターテインメントマガジン DRONE NEXT

第2回 橋梁・トンネル技術展にドローンゾーンが登場!

Google+

11月29日から12月1日の間、幕張メッセにて橋梁・トンネル技術展が開催されている。第2回となる当展示会には、点検・測量分野において技術の進歩が早いことで期待を寄せているドローンのエリアが新たに設けられた。


障害物を検知してオペレーターのリスクを低減


産業用ドローンをシェアするエンルートはZion PG700に、新たにプロペラガードを備えたクアッドコプターを展示した。PG700はバッテリー及び有線給電に対応したインフラ点検用ドローンで測量・点検では既に運用されているエンルートの定番商品だ。スクエア型のプロペラガードを備えることで、インフラ点検において構造物などの被写体に接近しての撮影が可能となっている。

エンルートは新たに衝突防止システムを採用したPG560を参考出品した。非GPS環境下でのフライトに対し、前方と上方の障害物を検知することで正確性と安全性を向上するセンサーだ。

センサーは超音波による検知方法を採用している。超音波の送信と受信を一体としたセンサーで、自分から発した超音波が障害物により跳ね返って来る時間を計測することで、障害物との距離を検知している。今回は参考出品とし、予定販売時期は来年となる見込みだ。

説明員によると、現在の測量・点検は屋内やトンネル、橋梁の真下などGPSの入らない場所での運用がほとんどだという。それに応じてフライトは基本マニュアル操作で行われることからオペレーターの集中力や労力の負担が大きく、それらを低減することが求められているという。今回のプロペラガードや衝突防止システムはこれらを配慮し、開発が進められている。
■問い合わせ
エンルート


管路や閉鎖性空間専用の点検ドローン

ACSL(自律制御システム研究所)とNJSが共同で開発するエアスライダーは、パイプラインや閉鎖性空間での安定飛行を可能にしたドローンだ。パイプの中をまるで滑るように飛行することからエアースライダーと名付けられた。

ボディーにカーボンを採用することで重量は1.6kgまで軽量されている。プロペラは安全にも考慮し、ボディー内に4個内臓する形で後部にも小型のプロペラを備えている。

基本的にパイプライン点検で使用されるドローンの目的としては、内部の映像及び写真を撮影することがほとんどで、エアースライダーの先端には4K撮影が可能なカメラを採用し、隣にはオペレーター用のカメラを備えることでFPV操縦にも対応。
現在は検証実験中となっており、開発段階の製品だ。
■問い合わせ
自律制御システム研究所


インフラ点検と測量の運用に適したPF-1シリーズ

ACSKは建物・インフラ点検ソリューション用ドローン「PF1-Vision」と計量・測量ソリューション用ドローン「PF1-Survey」の2種類のドローンを展示した。

PF1-Visionは自律飛行において、一般的なドローンが使用するGPSを使わずに制御できるドローンだ。屋内や構造物の近く、橋梁下においてはGPSやGNSSデータが遮断されるので自律飛行ができなくなる。そこでPF1-Visionは、下向きに搭載したカメラの画像を独自のアルゴリズムで処理を行うことで、自分の位置及び方角を把握する技術(Visual SLAM)を開発、搭載したモデルだ。これにより非GPS環境下での安全な飛行を可能とした。

PF1-Surveyは軽量・測量のスループットを大幅に改善可能な、高速飛行技術とカメラ技術を搭載したドローン。独自開発の制御技術により、50km/h以上の高速飛行においても安定して飛ぶことができる。計量・測量分野においての撮影は、被写体が80%程度オーバーラップした写真が必要となるため、ドローンのスピードが速くても、カメラの撮影スピードが追いつかないと本末転倒だ。

そこで今回展示されたPF1-Surveyは高速飛行においても鮮明な画像が撮れる4眼高速カメラを搭載し、さらにはデジタル補正機能と防水加工を施している。
■問い合わせ
自律制御システム研究所


ドローンに搭載可能な1億画素カメラ

2016年に世界初となる1億画素カメラを発表したPHASE ONEシリーズが、産業分野への展開を強化するに当たり、新たにドローンに搭載できるようになった。PHASE ONEとDJI国内正規販売代理店のスカイリンクジャパンが協力することで実現に至った。

0.1mmのクラックを発見できるPHASE ONEのカメラは、広範囲に高解像度データを取得し、橋梁・トンネルの点検において撮影や解析にかかる時間を大幅に短縮できるソリューションだ。なお、15stopのダイナミックレンジにより今まで以上に鮮明な撮影を可能とする。

M600ProにiXU1000を搭載したモデルを展示。
価格はオープン価格での出品となるが、おおよそ700万前後となる見通しだ。

専用のアプリケーションにより、プロポにセットされたタブレット上でシャッター、ISO感度、シャッタースピード、絞りをリアルタイムに調整可能。

■問い合わせ
ワールドリンク&カンパニー


ドローンを厳密に誘導して非GPSに対応

ドローンと測量器械を専用のソフトウェアを介して通信と制御を行うシステムが登場。ドローンにレーザー光を反射する反射プリズム(コーナーキューブ)を取り付け、測量用の自動追尾トータルステーションで追尾していく。これにより常にドローンの位置を正確に計測し、あらかじめ決められた3次元位置とドローンの位置の差分を求めてドローンを自動で適切な場所に誘導する。

トンネルや屋内、橋脚の点検などに向いている当システム。専用の測量器械で、ドローンが移動した座標差から方向角を導き、ドローンの向きを補正する。また、飛行エリアや地形の起伏に合わせた低空飛行も可能とし、さらに複数台の測量器械を利用することで建物の裏側や曲がったトンネルでも誘導ができる。また、障害物を回避したり、移動スピードを変えることもでき、安全な自動飛行を確保している。

 

 

設定をするには専用のアプリケーションを使用する。タブレット端末であればインストールは可能だが、販売をするジツタは業務用で頑丈なタブレットのタフパッドを推奨。

プリズムキューブはあらゆる角度からレーザー光を反射する特殊な形状。ドローンにはワンタッチで取り付けることが可能だ。

業務と空撮時における強力補助ライト

DJI PHANTOM4に装着できるLED照明を展示。空撮時のライティングに使用することで夜間の幻想的な撮影も可能とする。軽量なカーボンヒートシンクを採用することで、冷却効率を高めており、50Wの高出力なLED照明となっている。

付属のリモコンで明るさを調節する仕組み。無線周波数帯には920MHz帯を採用。技適マークも取得している。リモコンの操作でLED照明を180°チルトすることが可能なので、業務においても使い勝手は抜群だ。
■問い合わせ
ジツタ(ドローン誘導システム)
シナジーテック(LED照明)


発電機の代わりとなる手軽な移動用バッテリー

警視庁や地方自治体と手を組み、災害における救助活動や産業用ドローンの安全な運行をサービスとして提供するスカイシーカーは、野外フライト時の問題となるバッテリーの充電を可能にする防災非常用蓄電池を販売するプライム・スターと共同でブース出展を行なった。

プライム・スターが販売する蓄電池は災害時や緊急事態時に簡易的に移動でき、蓄電池を充電しておくことで発電機のような燃料を必要としないことが魅力の製品だ。また家庭用電源のほかUSB出力やシガーソケット出力といった様々な端子に対応している。発電機では持ち運びが不便なうえ、騒音も問題となるのでエコな蓄電池をドローンに活用しようという考えだ。

幾つかの容量サイズによるラインナップを取り揃えているが、ドローンに最適なものとしてHUG400を展示。バッテリーにはサムスン社の電池を採用し、一度の充電でスマートフォン40時間、ノートPC8時間、テレビ3時間を維持できる容量を持つ。蓄電池の充電には家庭用のAC100V以外にもカーチャージャー充電やソーラーパネル充電にも対応。
■問い合わせ
スカイシーカー
プライム・スター

「いいね!」を押して
ドローンの最新情報をGET

Twitter で

この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。