ドローンの未来を発掘するエンターテインメントマガジン DRONE NEXT

おもちゃ花火をドローンで空撮してみた!

Google+

●Photo:飛澤 慎(Makoto Tobisawa)

こんにちは、ゆーとです。

風がまだ肌寒い初夏のこと。
「今年の夏は祭りに行って満喫するぜ!」
「今年の夏こそは超美人な彼女を作るぜ!」
「今年の夏は田舎にクワガタを取りに行くんだ!」
と例年の如く、夏を満喫する術を心に決めて浮かれていた。

しかし!

世の中そんなに都合よく何でも遂行できるほど甘くはありません。
ふと気付けば猛暑も既に過ぎ去り、2017年の夏は終わっていた。

そんな壊滅的に思い出を作り損ねた夏のことを振り返りながら、少しでも夏を感じようとYouTubeで「ひぐらしの鳴き声 BGM」「夏 音楽」「海 ビキニ」「花火大会」などと検索していた時に“ドローン×花火”というワードが今年は話題になったことを思い出した。


打ち上げ花火を間近で空撮したドローンの新たな挑戦

日本ではドローン元年と呼ばれた2015年。
実はこの1年前に海外では早くも花火の空撮が行われていた。

引用元:http://youtu.be/a9KZ3jgbbmI

地上から眺める花火の美しさからは想像もできない程に空撮映像は迫力満点。火の粉がドローンをかすめて飛んでくるシーンや、ヘリコプターでは近づけない距離まで接近して撮影する様子は、前代未聞の映像となって話題を呼びました。そしてこれらの海外事例を発端に、今年は日本各地で花火大会の空撮に挑戦するドローンパイロットの方々が数多く現れ、YouTubeでも「ドローン 花火」と検索するとたくさんの映像が観られるようになっています。

さらに

今年のドローン×花火はそれだけではありませんでした。
なんとネット配信を利用した世界初となる花火大会の4K空撮生中継が行われたのです。もちろんそちらの映像もYouTubeにアップされています。九州の幻想的な夜景をバックに上がる花火はHD画質で観ても、まるでCGのように鮮明で興奮と感動を与えてくれます。

もちろん生中継ともなるとフレームから花火を外さないことや、バッテリー交換時には2台目の機体を飛ばして上手に切り替えるなど、かなり綿密な打ち合わせと高度な技量が予想されます。正直、駆け出し初心者の私には飛ばすことを想像するだけでも頭を抱える現場なのです!

ただ

ここで私は気づいたのです。

 

おもちゃ花火の空撮でも興奮と感動は巻き起こる!!」と


スケールは小さいが、迫力ある空撮花火を手軽に撮りたい

スケールは大幅にダウンするが
一瞬でも近しい花火が撮れるはず
足立区花火大会より

上記で紹介したような花火大会の空撮をしようとしても法律や手続きが必要不可欠となり、個人レベルではハードルが高くて到底撮影することは困難。ならば市販で売っている”おもちゃ花火”の空撮であれば、花火大会に比べて敷居を下げることができるので、手軽に迫力の花火映像が撮れてしまう!と考えた。

ただし、読者の皆さんも察しが付くように職人が打ち上げる花火と違っておもちゃ花火はとにかく小さい。どれほど小さいかというと、花火大会の打ち上げ花火が開いた時の直径は約200~550mなのに対して、おもちゃ花火は9~12cmと大きさの点ではかなり違いがあるのです。

でもね、接近してしまえば同じ花火に変わりは無い。

ということで思い立ったように、近所の花火店に向かいました。

台東区の近所にあった「長谷川商店」さん(http://www.21hasegawa.jp)”花火コーディネーターのいる店”という看板がドンっと目に飛び込む花火店。創業は昭和22年と古く、東京浅草橋を代表する花火店といっても過言ではありません。ちなみに「夢は、現場でカタチになる。」と書かれた右のスローガンは長谷川商店とは関係なし。

花火店は節句行事に関する商品を取り扱うことが多く、長谷川商店でも雛人形や五月人形、鯉のぼりといった行事に関する商品を季節によって取り扱っている。長谷川商店が創業から今まで長年親しまれてきた理由には品揃えのほか、日本人形協会認定の資格者である”節句人形アドバイザー”と呼ばれる人形のプロが3人も在籍しており、親切丁寧な接客を心掛けていることが伺える。店に入ると有名人(アナウンサーが多い)からのサインがずらりと並び、花火における名店具合が伝わってきます。

花火を買うこと自体が非日常な私には、目の前に広がる数種類の花火に困惑し、どれが最適なのか選べません…。なんとなくパッケージにインパクトがあるものを手に取ってみたものの、それも何か違うような気がします。そこで今回のテーマに基づいた選ぶ基準を挙げてみることにしました。

1.できるだけ高く打ち上がる
2.花火の開いている時間が長い
3.開いた花火が大きく、派手なもの

ちなみに打ち上げの高さと音量は花火に表記してある物があります。
それを見ればだいたいの大きさや派手さが分かるというわけです。
私は取材が終わった後に気が付きました。

ということで…

花火コーディネーターさんの力を借りるに越したことはないので、企画の趣旨と先ほど挙げた3項目を伝え、相談してみました。まず始めに花火が開いた時の大きさ、打ち上がる高さうんぬんの前に、花火にもいくつか種類があるとのこと。

1つ目にスタンダートに打ち上がってッパン!で終わる単発花火(色が鮮やか)。
2つ目は火を付けるとたちまち連続で上がる連発花火の2種類がある。ということを踏まえて、長谷川商店オススメの品をそれぞれ紹介して頂きました。出てきたのは長谷川商店オリジナルの花火。30連発で打ち上がる神火と色鮮やかな1発が打ち上がる皇火の2種類。

「今回のメイン花火として、ゆーとは2種類の花火を手に入れた。」

ただし2種類では全然足りないので、期待のメインディッシュに加えて数を揃えました。
通販サイトの口コミ、レビューを信頼して、色とりどりな31本の花火を集めました。
こんなに花火を買い揃えたのは人生初の経験。
これだけあれば試し打ちもできるし、絶対に上手く行く!と思っていました。

しかし…

箱を開けてみて、とある違和感を覚えました。
目に入ってきたのは子供の頃に見覚えのある「ドラゴン花火」の文字。
よくよく見てみると31本のうち半分は打ち上げ花火ではない…
半分はいわゆる噴出花火って種類で、あの「シューーー!!」って吹き出る地上の花火だったのでした…。


撮影現場は都内から280㎞離れた夜間飛行練習場

花火は無事?に揃ったので次に撮影を遂行できる場所を探します。ご存知の通り花火は公園や海で打ち上げるなんてNG。遊びで花火を打ち上げられる場所は意外と少なく、さらにはドローンも飛ばせなくては意味が無い。

まずはドローンを手軽に飛ばせる「ドローン練習場」を探します。
この数年でドローンの練習場もかなり増えました。
関東圏だけでも屋内、屋外を含め15箇所は優に超える程!!
これは期待できる!

ただ

営業時間は長くても日没までがほとんどです。
昼間に花火を打ち上げても意味がありません。

なので、ドローンの“夜間練習場”というものが存在する噂を聞きつけ検索してみました。
見つかったのが福島県に位置する郡山ドローンパーク。日本唯一の夜間飛行練習場!
早速連絡を取ると「貸切ならば」と花火も快くOKしてくれました。

ということで、ドローン仲間のあおやま氏とスタッフと共に福島県郡山市に向けて出発!

昼食はせっかくの福島と全く関係のないカツカレーを安積サービスエリアで完食。

上野から走ること約3時間とちょっとで郡山ドローンパークに到着。
サービスエリアで薄っすら感じてはいたものの、風が強い。
ドローンと花火を上げるにはやや心配な風の強さです。
なお、風速が5m/s以上になるとドローンのフライトは現実的に限りなく難しくなります。

予報だと夕方からは穏やかになる見通しなので、信じるしかない。
ちなみに現時点での風速は3~4m/sといったところ。

ドローンパークの入り口には木造の事務所が建っており、なんとも自然溢れる立地。
また、ドローンパークの敷地は東京ドーム0.8個分の広さでドローンも優雅に飛ばせます。価格は1日飛ばして3000円、夜間飛行も3000円というリーズナブルな設定。今回は企業向けの貸切プランという形で1万5000円でした。


敷地内は田んぼを含める砂利道となっていて、田んぼの上空も飛ばすことが出来ます。
元々ドローンパークの土地は山になっていた場所で、震災復興による山土需要によって山を切り崩した結果できた土地のようです。これを利用して何か始めようと思いついたのがドローンパークでした。店員さんもドローンに興味を持ち、検定類にも熱心に取り組むほどのドローン好き。その後にはドッグランを敷地内に開くのが夢なのだとか。

ドローンパークでは、バッテリーの充電器やヘリパットの貸し出しなどの設備も充実している。上空からは郡山の街並みも少々遠いですが、撮影することができます。

さらに、敷地内には桜の木が100本近く植えてあり、春にはロケーションもバッチリ!

次に、ひと通りドローンパーク内を見学したところで、受付を済ませます。
店員さんが親切に対応してくれました。

 

「操縦者の方は、夜間飛行の承認は得ていますか?」

 

「もちろん夜間も飛ばせる、あおやま氏と来てます。」

 

「どうもあおやまです。今日は宜しくお願いします!」

 

「では夜間飛行もバッチリですね!撮影頑張ってくださいね!」

 

ドローンの夜間飛行とは
ドローンを夜間飛ばすには、私有地でDID地区でなければ大丈夫!と思われますが、そもそも夜間に飛行させること自体が航空法に該当してしまうため、地方航空局の認証を受ける必要があります。では、夜間とは具体的に何時から何時までなのか?という疑問があります。航空法に措ける夜間とは、基本的に時間で区切られているわけではなく日の出から日没までと決められています。「日の出 〇〇市」「日没 〇〇市」と検索すれば調べられます。なお、各地気象台が発表しているものを基にする必要があるので、夜間飛ばす際には確認しておきましょう。もちろん、昼間同様にそのほかにも様々な制限があります。「目視外は禁止」「機体の方向が分かる灯火類を装備」「飛行高度と同じ距離の半径内に第三者がいないこと」「操縦者は夜間飛行訓練を実施した者」「補助者は機体の特性を十分理解していること」「離発着場所はライトなどで十分な照明を確保する」以上の6項目を踏まえた上で国土交通省に許可認証を申請する必要があるのです。

現 場 状 況 に 合 わ せ た フ ラ イ ト の  準 備

 

「まずは現場の準備に取り掛かろう」

 

「まず打ち上げ場所、ドローンの離着陸地点、ライトの位置を決めましょう」

 

「と、その前に!どのくらい花火の数あるんだっけ?」

 

「約30個ぐらいですね。試し打ちもバッチリです!」

 

「お、すごい!色とりどりな種類を集めたね!!」

 

「…っていうかこれ打ち上げ花火じゃなくない?」

 

「それでは荷物下ろしま〜す(無視)」

フライトと撮影のために揃えた必要なものは以下。
・ヘリパット
・ライト各種
(離着陸場所、打ち上げ場所を照射)
・ヘルメット
・風速計
・反射ベスト
・トランシーバー(遠くの人と連絡を取る)
・バケツ(消火用)


夜間飛行においてライトは必須。今回の撮影では離着陸場所の照明のほか、花火を打ち上げる場所の照明に2灯準備しました。また、上記以外に発電機も用意。練習場やロケ地に1台用意しておくと、ライトの電源取りやバッテリーの充電に使えるのでとても便利です。ただし、撮影時には発電機の騒音が映像に入る可能性もあるので長めのコードリールを用意して発電機を遠くに置くなどの注意が必要です。

使用機体はDJIの一般向けドローンの上級モデル、ファントム4PROプラスで撮影を行います。

陽が沈む前に、電柱や木などの周りの障害物や危険を及ぼすものを確認したうえで、機体の点検とウォーミングアップを兼ねてどのようなルートで撮影するのか、どちらをバックに撮影するのかを決めるために実際にフライトします。
この時間には予報通りに風速は2m程度まで落ち着きました。

各備品と人の準備が整いました。
レジャーシートに寝ていますが、後に無意味だと気づき撤収。
ちなみに私の役割は花火に火をつけ、飛行の補助を行います。

 

「ここから打ち上げます。私はチャッカマン係!」

 

「火をつける時は声をかけてね」

 

「わかりました、全力で打ち上げます!」

 

「せっかく用意したし、最初は噴出花火から撮ってみようか」

 

「それでは暗くなってきたし、行ってみましょう!」


構図が悩ましい!?噴出花火をドローンで撮影!

さっそく一発目をスタート
子供の頃以来となる噴出花火は想像以上に激しく、だいたい噴出時間は10秒程度。

写真で確認できるように勢いよく花火が出るので、迫力の絵が撮れる!と思いました。
なお、左上に光る緑のピロピロは心霊写真ではなくドローンの軌跡です。

では、ドローンで撮った映像を見て見ましょう。

映像の印象は「至って普通」

噴出花火は高さがせいぜい3m程度なので、あんまり人の目線から見るのと変わりません。あまりにも目線から見る様子と変わらないので、今度はやや花火より高い角度で撮影してみようと思い試して見ましたが、被写体が小さいので上空に行くほど花火が小さくなってしまい、あんまり迫力が出ずにわりと変化の無い花火映像になってしまいます。

因みに噴出花火を円で描くサークルで撮影するも、どの角度から撮影しても絵が変わらないうえに噴出時間が短いので一周まわるのも容易ではありません。

 

「至って普通ですね!企画倒れのにおいがしてきましたよ」

 

「映像にバリエーションを付けられるといいですよね」

 

「たしかに変化を付けると感動の映像に近づきそうだね」

 

「被写体が小さいから2本立てて撮ってみよう!」


ということで2本点火の撮影に挑戦。
噴出花火は先ほどの映像のように被写体が小さいので、それを解消するべく2本並べて撮ってみようという算段に。

想像通りに2本並べて点火すれば被写体も大きくなります。火を着ける作業はチャッカマンで着けているので、風によってはうまく火が着かずあたふたする場面も。因みに左上に光る緑と赤のピロピロはこれまた心霊写真ではない。

以下が2本着火のドローン映像

どうでしょうか?
先ほどの映像よりもちょっと感動が生まれた気がします。
そして、映像を見るとちょっとした変化に気づかれたかと思います。
おもちゃの花火なので噴出時間が短く、どことなく味気無い映像になりがちでした。なので、今までは1080P×30fpsで撮影していたのを1080Pの120pに設定したのです。このハイスピード撮影に変えることで後の編集でスローモーションにすることができるのです。

上記の映像も本来は10秒かからずに終わってしまうような映像です。
なので、私がフレームからなかなか立ち去らず「早くどけよ!」と言いたくなりますね!

 

「ハイスピード撮影は花火にはかなり効果的!」

 

「絵的な変化としては新鮮さが増すよね!」

 

「花火大会の映像もハイスピードを使ってるはずだよ」

 

「欲を言えばもう少し近づいて撮れば迫力が増すかと!」

 

「いやぁこれ以上近づくとMYファントムに危害が…」

 

「あと1mくらいでも近づけると良い絵が撮れそうだけど」

 

「じゃぁちょっと危険がないように近づいて撮ってみようか」


ということで先ほどより少し近づいて撮影してみることに。
花火大会のドローン映像の醍醐味はなんといっても今まで以上に花火に接近して撮影している点に魅力があります。


ドローンだけでなく、1本の映像を作る際にはゴープロやウェアラブルカメラを上手に活用することで、非日常なアングルや接近した迫力の映像が撮れるので重宝するアイテムなのです。

そして1m程近づいて見た結果。

※音が出ますので音量に注意


ドローンを飛ばしたことがある人はご存知の通り、ドローンのプロペラが吹き下す風は予想以上に強い。

撮影は着火する時には、既にドローンが所定の位置に着いてから着火する戦法でした。
なので1m程近づいたことで、吹き下す風に煽られ着火直後の花火がパタリ。
少々焦りましたが、おもちゃの火花程度で燃える私ではないので大丈夫でした。

音が入っている映像はGoProで撮影したものです。ドローンの音は結構大きいので、映像にブーンという音が入ってしまいます。ちなみに、ファントム4は機体にはマイクが付いていないので機体のメモリーカードに記録されたデータを使えば音は入らないようになっています。

そして、最後に考えたのが映像のバリエーションを更に増やしてみよう!ということで、花火と花火の間を通過するテクニカルなことにチャレンジしてみました。これは映像で撮るより写真で撮るべきか!と思うほどに幻想的な写真ができあがる。


花火と花火の間を3m程度離して置いた後、両方へ花火を着火する。その間をドローンで撮影しながら通り抜けるという撮影を試みました。

両方の花火に着火するタイミングもうまく行き、無事花火と花火の間をドローンで通ることに成功。そして通り抜けたあとにターンをして折り返して戻って来るシーンがあります。

ここで、花火を通過したあたりで前進をしてもドローンが止まってしまうアクシデントが!ファントム4には障害物を検知してするセンサーが搭載されており、あおやま氏は「花火の煙を障害物として検知したのかも!」と焦った様子。

ただ、こういった自分の予想に反する動作をドローンが行った時にどうやってリスク回避をするかが大切になってきます。

今回は障害物探知を切って上空に機体を逃がしました。
こういったセンサー類に関しても操作を改めて見直すことが必要だなと思いました。

本題の打ち上げ花火を空撮してみよう!

長らく噴出花火と悪戦苦闘するも、ついに本題の打ち上げ花火へ。

おもちゃとはいえ音量はそれなりにあり、思った以上に高く打ち上がる打ち上げ花火。
写真の都合上、私が吹っ飛びそうなくらいの火がでていますが実際はそこまで光量はありません。


とはいえレジャーシートで横に寝てたら危険なレベルです。

ちなみにカメラの都合上私の体が半分すけているが、心霊写真ではありません。
こうして80年代、90年代と世間を騒がせた心霊写真の作り方が徐々に判明。


さっそく打ち上げ花火を撮影するもアクシデントが発生。
テストで1発目、2発目を打ち上げて撮影を試みたのだが、何故だかドローンの映像に花火が映らない。まさか一瞬しか光らないので、光量が足りずに映らないのでは…?と頭を抱える。

これはやはり企画倒れか!?
花火大会のような大きな花火でないと映像にすら映らない!と嫌な予感がします。

 

「ますます企画倒れのにおいがしてきましたね」

 

「おもちゃの花火だと光量不足で映らないのかも…」

 

「それではホントに企画倒れじゃないですか!」

 

「打ち上げ花火は映りもしないと検証できたね!」

 

「そうだね、そんなオチもありかも……ってダメでしょ!」

 

「せめてどんな絵が映るかワンシーンでも抑えたいな」

 

「カメラの設定をもう一度確認してみよう」

・ファントム4プロのカメラ設定
ファントム4プロのカメラにはデジタルカメラと同様にカメラの設定機能がついています。環境に応じて設定を変更することができるのは、解像度及びフレームレートと、絞り、シャッタースピード、ISO感度と基本的に一眼レフカメラと変わりません。ただし、動画の場合はシャッタースピードをフレームレート以下にはできません。今回は花火の光量が少ないため、映像をできるだけ明るく映す必要があるのでISO感度を上げ、シャッタースピードを遅くし、絞りを開ける設定に変更したのです。

設定を変更し、これで映らなければ打つ手無しです。
そうなると企画倒れが正式に決定してしまいます。

以下が再度チャレンジした映像

なんと!!

今度はバッチリ映りました。さすが高性能なカメラを搭載しているだけあります。ただし、あんまりフレームレートを高くしてしまうと映らなくなってしまうのです。この映像もできる限り高フレームレートで撮影しているので少なからずスローになっています。

おもちゃ花火だと光っているのが本当に一瞬の出来事!映像に映るという基本的な問題は解決しましたが、今度は別の問題が発生しました。

花火の高さが種類によって一定じゃないので、カメラで追いきれないという技量&計画的問題

だいたい種類によって高さが十数メートル前後の違いがあります。
先に述べたようにできるだけ花火に寄らなくては、迫力という部分は欠けてしまいます。

何故同じ種類の花火を数本買っておかなかったのか、悔やまれます。

そして、何度かチャレンジしてもうまくフレームに合わせることができず…
いよいよ数も少なくなってきて、気づけば長谷川商店オリジナルの期待の花火に。

せめてこれだけはしっかり画角に捉えたい!!


最後の最後で奇跡的に画角に抑えることに成功!
花火に近寄るという点では惜しくも失敗しましたが、おもちゃ花火でも綺麗に撮ることは可能でした。なお、最初の花火は30連発の花火なので同じ高さで連続に上がってくれるのでドローンで追うのは単発よりは容易です。

これで同時に何発か発射することができれば、かなり綺麗な映像がとれる可能性は高いですね。

 

「ゆーとは初めにどんな映像を想像していたの?」

 

「花火大会みたいに近づいて火の粉が飛んで来るような!」

 

「それは色々な意味で難しいのが分かったし、色々知ることはできたよね」

 

「ただ、やり方次第ではもうちょっとクオリティーは上がるね」

 

「4本くらい一気に打ち上げるとかね!」

 

「同じ種類を数本用意してなかったのが最大の汚点では…」

 

「ということでまとめに入ります(無視)」


「おもちゃ花火をドローンで撮ってみた」まとめ

噴出花火と打ち上げ花火をドローンで撮影して見た結果

残念ながら…

想像していたような映像にはならなかったものの、やり方によっては花火大会よりも容易に綺麗な花火を撮ることができることが分かりました。

では、花火大会の花火とおもちゃ花火の撮影に対する大きな違いとはなんなのか?
1.花火の大きさが小さい
2.高さが低いので、打ち上げから開くまでの時間が短い
3.花火が開いて光っている時間が短い
4.花火が小さいので種類による高さの違いが大きい
以上のような問題が挙げられます。

しかし、全く映らないということはなく
「ISO感度を上げ、シャッタースピードを遅くし、絞りを開ける」といった、なるべく明るく映すように設定を変えることで花火を捉えることができるようになります。逆に打ち上げ花火ではなく、噴出花火であれば光が束となって長い時間噴出しているので比較的幅広い設定で映すことができるのです。

噴出花火は素早く動く光をハイスピードで撮影し、スローで再生すれば美しいゴージャスな映像を作ることができました。ウルトラマンやゴジラなどの怪獣の撮影にはハイスピード撮影を活用し、“大きいもの=ゆっくりした動き”という心理を突いて迫力を演出しているのです。

ただし、それはドローンでなくてもビデオカメラやゴープロでも撮影できます。
ではドローンで撮影するメリットはあったのか?という疑問に関しては噴出花火は、それほど高く上がる花火ではないので目線の高さから見るのとたいして変わりませんでした。噴出花火の間を通り抜ける撮影のように人では入れない、または工夫をして限りなく接近して撮影する場合などにドローンは役立ちます。

今回は検証という形になってしまいましたが、打ち上げ花火であっても対策をとることでクオリティを求めた映像を撮れる可能性はあります!以下が今回のまだまだできる対策点です。
・打ち上げ花火は同じ種類の花火を用意する
・高さが決まった後、限りなくカメラを近づける
・同時に複数の花火を打ち上げて見る
・単発の花火よりも連発花火を選ぶべき
・インスパイア2であれば望遠レンズが選べるので様々な表現ができる

今回は夏の思い出から始まった企画でしたが、まずは色々な被写体を撮ってみるというのがドローンのテクニック、カメラの工夫などの探究心に繋がってくるのです。ぜひ読者の皆さんも花火でなくとも色々な被写体にチャレンジしてみてくださいね!

「いいね!」を押して
ドローンの最新情報をGET

Twitter で

この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。