ドローンの未来を発掘するエンターテインメントマガジン DRONE NEXT

4Kカメラ搭載ドローン「WINGSLAND S6」をレビュー

Google+

ラジコンやドローンを数多く取り扱うハイテックマルチプレックスジャパンは「WINGSLAND(ウイングスランド)」の輸入販売を開始。WINGSLANDは今回紹介するS6以外にも、DJI Phantomを思わせる本格的なMINIVETや、M5といったモデルを世に送り出している海外のドローンメーカーだ。ポケットインテリジェントドローンというカテゴリーに属するS6は、トイドローンの枠で見れば、少々高めの価格設定。数多くのドローンが存在するなかで、トイドローンと本格派ドローンの中間に位置するドローンの性能とはいかがなものなのだろうか?

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 飛澤 慎(Makoto Tobisawa)


重量はトイドローンの域を超えた260g!

ウイングスランド S6
●税込価格:5万3784円

ボディーカラーはブラック、グリーンブラッド、レモンイエロー、迷彩、メタリックシルバー、フレッシュオレンジの6種類。単純なソリッドカラーではなく、メッキ調のように反射するカラーリングが特徴的だ。また、そのカラーリングから上質な重みが伝わってくる。

重量は260gとなっており、航空法に該当してしまう。ところが、重量が重いのは航空法に該当してしまうデメリットだけではなく、性能面で見ればメリットも存在する。航空法に該当しないドローンの場合、機体が軽いがために、風に煽られてしまうことから、屋内での使用を推奨しているものが多い。だが、S6は屋外での活用も問題なく楽しめるのだ。

また、購入時の選択肢として、200g以下のトイドローンより一歩上をいく性能を備えている点にも注目してほしい。

 

Sony製4K UHDカメラユニットを搭載

4K/30fps、1080P/60fps、720p 60fpsのカメラを備える
カメラは13MP

S6の先端には最高解像度3840×2160(UHD-4K)の撮影を可能とするSony製のカメラを搭載。レンズは117度の広角レンズ&絞りは2.2となっており、写真からも分かるようにカメラ部分は斜め下に向いている。このように、広い屋外でのセルフィー撮影にも適した設計となっている。

また、カメラの撮影及びS6の操縦は、スマホやタブレット端末を利用し、専用のアプリケーションをインストールすることが必須となる。

 

ライバルと差をつける精度の高い安定したフライト

S6には機能制御用のCPUチップを各種機能に合わせて3個独立で搭載し、トイドローンにはなかなか搭載されていない6軸センサーも備えている。これにより、本格派ドローンと同等レベルの安定したフライトを実現している。

 

さらに、この安定したフライトを実現するのにはプロペラも関与している。ESCの信号により、高い精度でプロペラの回転数をコントロールできる「ブラシレスモーター」を採用。消費電力を低減できるほか、風にも強いフライトを行えるのが魅力だ。

 

屋内での飛行は機体の下部に、超音波センサーと光学フロアカメラを備えることで自分の位置を計算し、安定したフライトを行う。

 

また、屋外ではツインGPSを受信することができるので、十分に安定した状態で屋外フライトが可能だ。

 

持ち運びに便利なハードケース付き

S6はプロペラアームを収納することで、持ち運びが便利なサイズに変身する。なお、アーム収納時のサイズはD 138mm x W 79mm x H 32.6mmとなっており、プロペラアームを広げた時のサイズはDJI製品でいえば、DJI SPARKと同等くらいのサイズ感。

持ち運びにはドローンを保護するために、ハードケースがセットに含まれる。そのほかには、バッテリー×1、バッテリー充電器、予備用プロペラ×4が付属品となる。

 

細部の作り込みも上質なデザイン

カメラで撮影したデータはMicroSDカードに保存され、アプリケーション上で動画と写真に分けて管理することが可能だ。アプリケーションはWi-Fiで繋ぎ、androidとiOSの両方に対応。



前方と後方には、それぞれ色の違うLEDライトを備え、フライト中のドローンの向きなどを分かりやすく表現。車のテールライトのようなデザインもスタイリッシュで遊び心をくすぐる。

 

WINGSLANDの専用アプリケーションをインストール


Google play及びApple Storeにて、「WINGSLAND FLY」と検索するとWINGSLANDのロゴが出るのでインストールを行う。なお、S6用のアプリにはS6と書いてあるのでそちらをインストールしよう。

WINGSLAND FLYにはシュミレーターもプログラムされており、初めてフライトする人はドローンの操作方法や感覚を身につけることができる。操作方法や操作画面は実際のフライトと全く同じだ。

操作は左に並ぶアイコンでカメラ及び動画の切り替え、撮影又は録画開始を操作。Landingボタンを押せば自動でその場に着陸し、離陸する時は同じ場所にTake OFFボタンが出現する。右側に並ぶボタンは設定関係をいじることができ、ドローンの移動速度やフライトに関する設定、撮影したデータの管理を行える。

 

安定した丁寧なフライトができるS6

S6のフライトはトイドローンとは一味違う。なんといってもピタッと安定していて、じっくりと操作できる。コストパフォーマンスに優れるトイドローンでは、ホバリングもフラついてしまったり、感覚でスイスイと飛ばすのは簡単ではあるものの、行きたい方向に正確に動かすのはテクニックが必要だ。だが、S6であれば、スイスイとスピード感のあるフライトはできないものの、セルフィードローンとして、とても撮影しやすい安定感を備えているのだ。

バッテリーの持続時間は約8〜10分といったところ。やはりトイサイズのドローンの最大の弱点はバッテリーの持ち時間だろう。10分程度のフライト時間だと、各種設定を確認してフライトし始め、いよいよ撮影といったところでバッテリーが無くなってしまう印象だ。

S6のバッテリーは交換式となっているので、バッテリーを複数所持していれば問題は解決するが、やはり本格派ドローンのように最低でも15分〜20分の持続時間が好ましい。なお、充電には40分程度は時間を費やしてしまう。バッテリーの単品販売は6800円。

 

そして、S6はGPSを搭載していることもあり、キャリブレーション機能もアプリケーションに組み込まれている。キャリブレーションを取り、十分にGPSを受信している環境であれば、自分の場所を把握し、フライト後にはオートリターントゥホームにより自動で離陸地点に戻ってくることが可能だ。

また、オートリターントゥホーム時に意図しない方向に向かってしまう場合や、障害物にぶつかりそうな場合は、ジョイスティックを操作することで手動モードに瞬時に切り替えられる。

バッテリー残量は右上に表示され、少なくなってくると上記に赤い警告文字が出るようになっている。ドローンはいきなり停止することはなく、徐々に上昇できなくなり段々と下降してくる形だ。

操作方法はアプリケーション上のジョイスティックだけでなく、端末の傾きに合わせてドローンが左右するモードも備えている。

アプリケーション上のジョイスティックでは物理的な感覚がないだけに、ドローンを見て飛ばしていると、端末上のどこをタッチしているのか分からなくなってくる。フライトだけを考えればプロポが欲しいところだが、S6のコンセプトはあくまでもセルフィードローンなので、モニター上にS6のカメラから見た映像を確認して飛ばせることが醍醐味となるのだ。

もはやこれで十分!さすがは4Kカメラ!

写真は13MP(1300万画素)で撮影可能。ご覧の通りかなり鮮明な写真ができあがる。設定からは通常の撮影に加え、バーストモードに切り替えることができ、シャッターボタンをポチッと1度タップすると連続して6枚の写真を撮影することもできる。さらに、セルフィーにはかかせないタイマー写真モードも備わっており、設定した遅延時間後にシャッターを切ることも可能なのだ。

1万円前後のトイドローンでは、なかなかこれだけ綺麗な撮影は難しい。セルフィーとしては十分なクオリティーを発揮している。贅沢をいえば、設定にコントラストの調整などがついていたらなお良し!


動画の撮影は歪みも少なく、ほどほどに背景を映しやすい117度の広角レンズ。かなり鮮明な映像で、もはやセルフィーにこれ以上のカメラはいらない!といっても過言ではない出来栄え。

撮影したデータは前述したとおり、機体に搭載されたメモリーカードスロットからMicroSDに保存されるのと同時に、端末上でも管理できるので、直接端末に取り込むことでSNSにすぐさまアップロードすることも可能だ。

撮影のモードについては、専用アプリに以下のインテリジェントフライトモードを備えており、撮影時に適したフライトモードを選択することで、より簡単かつクオリティーの向上を図ることができる。

・POIモード
ホームポイントを中心にS6が円を描いて周回してくれるモードだ。被写体を画面上でタップし、選択することで被写体を常にカメラに捉えてフライトすることも可能となる。

・フォローミーモード
GPS環境下であれば、スマホのホットスポットに基づいて自動飛行を行うことができる。なお、障害物を避ける機能などはついていないので、開けた場所での応用が必要。

遊び方が広がる様々なオプションパーツ

S6の上面にはオプションパーツを搭載するためのマウント部分が設けられている。この電極部分を使うことで、電子的なオプションパーツを利用できる仕組み。

・サーチライト(2800円)
サーチライトを取り付け可能。画面上の設定で点灯、点滅を切り替えることができるほか、3段階の明るさを調整できる。さすがに撮影のストロボほどの光量にはならないが、暗い場所でのライトなどには十分活用できる。

・絵文字ディスプレイ(3800円)
トイドローンでもなかなか見かけることのない、絵文字ディスプレイを搭載可能だ。写真のようなハートマークや、アルファベット・数字、顔文字のようなニコニコマークなど色々なものを表示することができる。例えば複数のドローンを使ったゲームやレースのときに数字を表示させて分かりやすくすることや、チーム分けをする時などに活用できるのではないだろうか。

・Boom Boom(4800円)
Boom Boomと名付けられたオプションパーツは、BB弾を撃つことができる子供用の遊び道具。これがまたよくできていて、画面上でBoomBoomのモードに設定すると、画面に十字カーソルが表示され、十字を目掛けて弾を発射する。かなり精度良く撃てるので、子供が喜ぶこと間違いなし。

自撮りをするならS6が最適なドローン

今までにトイドローンからDJIの本格派ドローンまで飛ばしてきたが、使い勝手やジャンルはDJI SPARKやDobbyにほど近い。空撮や景色を優雅に撮影したいとなれば、カメラ用のジンバルがやはり必要だし、バッテリーの容量もやや及ばない点がある。

しかし、ちょっとした自撮りや旅行のお供くらいであれば十分な写真&動画のクオリティーを備えていることからS6ぐらいが最適なのかもしれないと感じた。また、インテリジェントフライトモードは実用するには場所を選ぶが、5万円〜7万円の価格帯に位置するドローンはカメラのクオリティーのほかに、どんな機能がついているのか?といったところを考慮するのもひとつの目安になるのではないだろうか。

S6は通常のトイドローンに比べて機体の上質さやカメラのクオリティー、そして飛行の安定さなど、とてもバランス良く設計されたドローンだ。


■問い合わせ
ハイテックマルチプレックスジャパン

「いいね!」を押して
ドローンの最新情報をGET

Twitter で

この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。