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【テスター募集】安全な高層ビル点検を実現『ラインガイド式ドローン』

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西武建設株式会社は、高層建築物を安全に点検できる『ラインガイド式ドローン』を発表した。建築物の高層化が進み点検が義務付けられるなか、まずは限定でテスターを募集し、9月のサービス開始に向け準備を進める。


超高層マンションは’00年を境に急激に増加し、’15年には800棟を超えた。一定の条件を満たすビルに点検が義務付けられるなか、ドローン点検の活用に期待が高まっている。一方で簡単そうに見えるドローン点検だが、実際に現場で運用するには、安全面などさまざまなハードルが存在する。

そこで西武建設株式会社では、こうした課題をクリアしたラインガイド式ドローンを開発した。簡単かつ正確に高層ビルのドローン点検が出来るとあり、業界内での期待も高まっている。今、注目を集める同社のラインガイド式ドローンとは。

 

実用性と安全性を兼ね備えた『ラインガイド式ドローン』

その手法はシンプルだが、極めて実用性が高い。まず、ビルの地上から屋上までをラインで結ぶ。地上は離発着所を設置し、屋上はラインに繋がった釣り竿をブランケットで固定する形だ。そのラインに沿ってドローンを昇降させることで壁面調査を行うというもの。特別な技術を用いるわけでなく簡単な仕組みなのだが、ドローンが抱える問題をクリアした非常に理にかなった技法だ。

3月に行われた東京・中野サンプラザ(93m)での実演会。突風の影響も受けず、安定した調査を行った

具体的なポイントは以下の5つだ。

(1)安全性
ドローンを業務に利用する場合、安全性の確保が1番重要だ。とくに人口集中(DID)地区で行うビルの点検業務では、様々な場面を想定し、安全に万全を期す必要がある。その点、ラインに沿って昇降するこの手法なら、ビル特有の突風が発生した場合でも流されず、万が一墜落した場合も離発着地点に落ちるため、リスクが最小化できる。

(2)正確性
現在ドローンを操縦する際、多くの場合GPSに依存する。しかし、街中の高層ビルは影になっている場所が多く、GPSが検知できない場合も多い。また、周囲の鉄材によるマルチパスの影響も受けやすい。その点、ラインで位置を固定できれば、電波環境に係らず正確に点検することが可能だ。

(3)操作性
ドローンの壁面点検で最も難しいのが、ドローンを壁に対して常に正対した状態で一定の距離を保つことだ。一般的には壁から4~5mの距離を維持しつつ上下動させる必要があるが、この操作を長い距離、しかも一定の速度で行うことは熟練したパイロットでも至難の業だ。しかしラインに沿わせることで、こうした操作が誰でも簡単に行える。

(4)効率化
これまでの高層建築の点検では、組んだ足場に作業員が上って調査する手法が一般的。例えば20階建てのビルなら、30名ほどの作業員が必要とされ、足場の設置から点検・撤去に至るまでおよそ1週間を要する。このドローン点検なら足場を組む必要もなく、作業時間を約半日にまで短縮できる。

(5)低コスト
ラインガイド式点検では、特殊な機材は必要ない。ドローンは一般的なDJIのファントム4プロなどを使用する。また人員は、屋上にラインを移動させる2名と、地上にパイロットと飛行管理責任者2名の計4名いれば運用が可能で、従来の方法に比べて5分の1にコストが削減できる。

このようにラインガイド式ドローンによる高層建物の点検は、安全性の面でもコストの面でもメリットが多い。西武建設では、この技術の特許を出願するとともに9月のリリースに向けて準備を進めているところだ。

5社限定でテスターを募集

ただ実際に現場に導入する前に、あらかじめその実用性や安全性を確認しておきたいのが本音だろう。そこで西武建設では’20年5月31日(日)までの間、5社限定でテスターを募集している。興味がある方は、概要を確認の上、下記の連絡先より応募を受け付けている。

《ラインドローンシステム販売における市場テスターの募集》
●募集数:5社
●期間:6月初旬〜10月初旬
●概要:応募者には6月に説明会を実施(※)。条件として、必ず1回以上は実際の建物で使用すること(実験、業務問わず)とし、その際は西武建設の社員が立ち会う。
また同時に代理店の募集も開始する予定。本リリースは9月を予定している(※)。
(※)コロナウイルスにより変更の可能性あり。

●βテスト内容:ラインドローンシステムを現場(※)で使用し評価する。

① ラインドローンシステム一式を貸与する。(機器は返却もしくは格安売却)
② ビル、マンション等でテストをする。(建物の高さ90m以下)。
③ テスト終了後意見交換会を実施する。
(※)実験、業務問わない。

●応募資格:応募者の本社が日本国内にあること。

・応募者自身が国内でテストを実施する能力があること。
・応募者がテスト期間内にテストを実施する場所(国内)を用意できること。
・応募者自身がPhantom4(DJI製)を所有し、飛行させることができること。
(システムに機体は含まれません)

・反社会的勢力でないこと。

 

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この記事は私が書きました。