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“後からカメラワーク”ができる360°カメラ「GoPro Fusion」ついに日本上陸か!?

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 世界的なウェアラブルカメラメーカー「GoPro」の日本法人であるGoPro Japanが、2月9日、新しい360度カメラ「GoPro Fusion」のメディア向け体験イベント「GoPro Fusion Media Meet Up」を開催した。

●Written by 青山 祐介(Yusuke Aoyama)
●Photo by 青山 祐介(Yusuke Aoyama)



「GoPro: This Is Fusion」

「GoPro Fusion」は昨年9月末にGoProのおひざ元であるサンフランシスコで発表され360度カメラだ。彼の地アメリカや欧州では、クリスマス商戦に合わせてすでに販売が始まっていて、日本国内でのGoPro正規販売店での発売も時間の問題といったところ。GoProでは過去に「GoPro Odyssey」や「GoPro Omni」といったVR撮影システムをリリースしているが、コンシューマー向け、かつ単体で全天球映像が撮影できるモデルとしては初めての製品となっている。

サンディエゴのGoPro本社から来日した
バイスプレジデント&メディアリレーションのリック・ロフリー氏


5.2Kの360度映像は2枚のSDカードに記録

Fusionは本体前後のレンズで撮影した映像をスティッチすることで、最大で5.2K・30fpsの360度全天球動画もしくは1800万画素の全天球写真を撮影することができる。

GoPro Fusion
日本での価格は未定

 

前面と後面の両方にオフセットしたカメラレンズを配置
ボタンひとつで操作もシンプル

正面から見ると約75mm四方のスクエアで、かつソフトテイストのマットグレーのカラーリング、向かって右にオフセットしたレンズと液晶ディスプレイといったレイアウトなど、これまでのHEROシリーズと同じデザインテイストで仕立てられている。

 

オフセットレンズを採用
前と後ろのカメラの映像は別のファイルとして2枚のSDカードに記録する

360度全天球映像の撮影は、他のコンシューマー向け360度カメラとはやや仕組みが異なる。というのも、GoPro Fusionは前と後ろのレンズで撮影した映像を、2枚のマイクロSDカードに別のファイルとして保存する。そして、このファイルをiPhone用アプリ「GoPro APP」やPC用ソフト「Fusion Studio」に取り込み、そこでスティッチを行ってひとつの360度動画のファイルを生成するというものだ。生成される360度全天球動画は、撮影モードに応じて、5.2K30fpsもしくは3K60fpsとなる。


GoPro Fusion: Introducing Mobile OverCapture with the GoPro App


360°カメラの使い方を変える「OverCapture」

GoPro Fusionの最も特徴的な機能は「OverCapture」だ。これは撮影した360度動画から一般的なカメラの画角で動画を切り出すことができるというもの。iPhoneのGoPro APPに取り込んだ360度動画の映像を再生しながら、その映像をスワイプしてカメラアングルを変えたり、ピンチイン・ピンチアウトすることでズームイン・ズームアウトするといったことが可能だ。さらに、360度動画を見ながらiPhoneを動かすことで、その向きに応じた画角を切り取ることもできる。つまり、GoPro Fusionでとりあえず撮影して、後からカメラワークをするといった、今までにない撮影をすることができるというわけだ。

360°の映像から必要な部分を切り取る OverCapture

この「OverCapture」をGoProでは“Shoot. Then point.”というキャッチコピーで表現しているが、まさに“撮影する。そして(カメラを)向ける”という新しい撮影スタイルなのである。さらにOverCaptureはGoPro APPだけでなく、Adobeの映像編集ソフト「Premiere Pro」用に用意されたプラグインを使えば、PCでも360度全天球動画から、任意の画角を切り出した形の動画を作ることができる。

従来のGoPro HEROシリーズに搭載されるモードも360°で撮影可能

GoPro Fusionには通常の動画撮影モードに加えて、タイムラプスビデオ、タイムラプスフォト、ナイトラプス、バーストモードといった撮影機能も搭載。とくにタイプラプスビデオやナイトラプスで生成された360度動画からも、OverCaptureで任意のカメラアングルの動画を切り出すことができる点も面白い。

振動による手ブレや映像の歪みを大幅に低減

もうひとつ注目したいのは、優秀なビデオスタビライゼーション機能だ。従来のGoPro HEROシリーズにも搭載されているが、GoPro Fusionでは“ジンバル並みのスタビライゼーション”と標榜する通り、GoPro APPやFusion Studioに取り込んで360度動画を生成する際に強力なスタビライズが施される。手持ちで歩くとき前後左右方向のブレも適切に補正されるほか、Fusion Studioの設定を使えば、クルマなどに搭載した際に受ける細かい振動のようなブレも綺麗に補正される。

専用アプリやSNSとも連携
GoPro Fusionを活用しやすい環境を整えた

このほか、音声で録画の開始・停止や撮影モードの切り替えができる10か国語対応のボイスコントロールや、従来のGoProシリーズと共通のマウントシステム、GoPro APPからQuick APPを使ってスムーズにムービーを作ることができるエコシステムは、HEROシリーズを使い慣れたユーザーにとっては、とても馴染みやすいものとなっている。

体験会では製品の紹介の後、GoPro Award受賞者の普光江新(ふこうえ・あらた)さんがゲストとして登壇。普光江さんは大阪のデザイン事務所でCG制作や動画の撮影、編集などを行っているクリエーターだ。実際にGoPro Fusionを使った感想として、「カメラの角度をまったく気にしなくていいのが便利。撮影した後にフレームに被写体が収まっていないというようなミスがなくなり、効率よく編集を進めることができるようになりますね」とOverCaptureのメリットを紹介。さらに「モバイルのOverCaptureはスマホを傾けるだけでいいから、初心者からプロまで使える」とその便利さを披露していた。
【動画リンク(Facebook)】
普光江新さんがGoPro Fusionで撮影したムービークリップ。

ドローンと組み合わせればカメラワークも思うがまま!

最近ではドローンに360度カメラを搭載して、360度動画を撮影するユーザーも増えている。GoPro Fusionを使えば、5.2K30fpsという今まで以上の高精細な360度動画を撮影することができる。しかし、GoPro Fusionをドローンで使う上での魅力はそれだけではない。OverCaptureを使えば、ジンバルに搭載したカメラを動かすように、自由にカメラアングルを変えながらの撮影ができる。特にドローンの操縦とカメラのチルトアップ・ダウンを行う1オペレーター撮影では、なかなかイメージした通りのスムーズなカメラワークは難しいというもの。しかしGoPro Fusionを使えば、まずはドローンに搭載して360度動画を撮影しておいて、後からGoPro APPやFusion Studioを使ってじっくりとカメラワークをすることができる。これはドローンにおいても新しい撮影方法となることだろう。

日本の正規販売店でのGoPro Fusionの価格は今のところ未定だが、発売時期は4月頃とアナウンスされた。キットには専用のFusionケースやFusion用マウント、Fusion Gripなどが同梱される予定。コンシューマー向け360度カメラの真打ち!?の発売が、春の到来とともに待ち遠しい限りだ。

GoPro Fusionの主なスペックは以下の通り。

・5.2K@30fps、3K60fpsの全天球動画撮影
・18MP全天球写真撮影
・既存のGoPro Appと互換性あり
・360度動画から通常の画角の動画を切り出せるOverCapture機能搭載
・強力なビデオスタビライゼーション機能搭載
・360度空間音声
・5m防水
・タイムラプスビデオ、タイムラプスフォト、ナイトラプス、バーストモード搭載
・既存のGoProマウントとの互換性
・10か国語(日本語含)対応のボイスコントロール
・GPS、加速度計、ジャイロスコープ搭載
・WiFi、Bluetooth通信機能搭載

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この記事は私が書きました。