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スマートアンダーウォーターソリューション事業発足!水中産業ドローンMOGOOLの国内販売開始!

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Sublue社が開発した水中産業ドローン「MOGOOL」の国内販売がスタート。JOHNAN株式会社、株式会社スカイシーカー、株式会社tiwakiの3社はMOGOOLの取り扱いを発端に「スマートアンダーウォーターソリューション事業」を設立し、各社の役割と「水中ドローンの世界戦略について」と題した構想を発表しました。

●Written by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)
●Photo by 芹澤 優斗(Yuto Serizawa)


産業実績も豊かなコンパクト水中ドローンMOGOOL

水中ドローンのリーディングカンパニーを目指す中国メーカー・Sublue社は2013年に設立された企業です。設立当初は10数人のメンバーが在籍する小規模企業だったが、現在の従業員数は約400名にのぼり、急速な成長を果たしました。開発に必要不可欠な製造拠点をはじめ、実験センター、R&Dセンター、研究室を造り、開発から製造まで一貫して自社で行い、社員400名のうち30%が研究員で構成されます。中国では水中ドローンの開発企業が増加傾向にあり、Sublue社もまた、日進月歩で進化する水中ドローンの開発に取り組んでいます。

水中ドローンの市場規模は年々増加し、水産養殖の監視、海難救助、水中人工物の点検等の産業用途に期待が集まっています。Sublue社も同製品を使った実証実験を数多く実施。水中ドローンの珍しい用途として、沖縄で実施した漁業調査のほかに、水族館の水槽内を水中ドローンで撮影し、迫力ある360度VR映像を来場者に提供する試みも行われました。

また、Sublue社の代表を務める魏氏は中国で発生したダイバーの海難救助に同製品を使用した例をあげ、同製品の有用性を裏付ける実績になったといいます。このダイバー遭難事故は他国から30団体の人命救助チームが派遣される大事件となったが、同製品を活用したチームが見事に行方不明者を探し出すことに成功しました。この事例によって、柔軟な操作性、カメラの精度、実用性の高さを証明するに至りました。

Sublue社製MOGOOL 税込価格75万3840円
ケーブル、コントロールボックス、機体がセット
発売未定のスクリューを増設したモデル(左)も展示

同製品の価格は税込75万3840円で初年度販売台数100台を目標に販売を開始。パッケージにはウィンチ機能付きの100mケーブルが同梱され、本体価格に含まれるメンテナンスパックは加入が必須となります。iOS端末(i Pad又はi Phon)で操作するため、端末は別途購入が必要。代理店となったスカイシーカーが国内販売を行ないます。

スクリューには高輝度1200ルーメンのLEDを搭載

海中で使用する際に、スクリューのパワー不足が原因で海流に流されてしまう水中ドローンも少なくないが、同製品は3個の力強いスクリューで2ノットの推進力を発揮。100mまで潜水を可能にしました。スクリューは他社と同じワット数であっても他のスクリューに比べ、約50%の出力向上が図られているといいます。また、水中ドローンの操作性・扱いやすさに不可欠なのが、機体の姿勢制御。同社はスクリューの力強さに加え、姿勢制御技術にも注力しました。独自のアルゴリズムによって、正確にバランスを取り、安定した移動が可能になり、同製品の強みといえます。さらに、とてもコンパクトな設計でキャリーバッグひとつで持ち運べる点や、外部にバッテリーが設けられ、潜水した状態でもバッテリー交換が可能な点など、使い勝手にも工夫が見られます。

 

Subleu社 代表取締役社長 魏建倉氏

Subleu社の代表取締役社長 魏 建倉氏は今後の水中ドローン市場についてコメントしました。

「水中ドローンのグローバルマーケット拡大に注力し、コンシューマーには様々なアイデアや発想を提供しています。さらに、我々の製品はCESやRed Dot等の様々なコンテストで入賞を果たしました。コンシューマー向けの最大の市場はヨーロッパとアメリカ、次いでオーストラリア、アジアです。一方、業務用は日本を皮切りにアメリカやヨーロッパに拡大していくことを考えており、産業ニーズの第一歩は日本に可能性があります。Sublue社は水中スマート製品業界の開拓者のポジションを確立し、信頼ある製品を届けます。」

3社が協力して水中ドローンの発展を目指す新事業を発足

株式会社tiwaki 代表取締役社長 阮 翔氏(左)
JOHNAN株式会社代表取締役兼CEO 山本光世氏(中央左)
Sublue社 代表取締役社長 魏 建倉氏(中央右)
株式会社スカイシーカー 代表取締役 佐々木政聡氏(右)

水中ドローンMOGOOLの取り扱いを皮切りに、3社が提携して事業を進める「スマートアンダーウォーターソリューション事業」を発足しました。

ドローン(無人航空機)を主軸に事業展開を行ってきたスカイシーカーは、新たに水中ドローンに目を向けMOGOOLの販売を行います。日本には約70万の道路や橋があり、1983年以前に建設された橋梁が63%を占めます。これらは2020年に築後50年以上経過することになり、点検が急務とされています。水中の設備も同様に、全国約2700カ所あるダムのうち、約1000カ所が戦前に作られたもので、水門や河川管理施設、トンネル、港湾岸壁の点検が必要になっています。インフラ点検は5年に1回、尚且つ近接目視点検の義務付けが言い渡され、さらに追い打ちをかけるように、人口の減少や少子化が進んでおり、AIやアルゴリズムの応用が求められます。これらの課題解決を図るためにスカイシーカーは水中産業ドローンに視野を広げました。今後はJOHNANを通じて、製品の取り扱いサポートの訓練を施した代理店を各地に増やしていくプランを発表しました。

次に、創業以来56年に渡り、大手製造メーカーの受託製造サービスを担ってきたJOHNANは、スマートアンダーウォーターソリューション事業における物流サービスと修理メンテナンスサービスを中心に担っていくと発表しました。国内と海外に計14拠点を所有するJOHNANは、MOGOOLの受入検査、保管、出荷検査、出荷に至るまでをサポートし、安心と安全に配慮したサービスを提供します。

そして、tiwakiは得意分野であるAI活用のノウハウを提供。様々な分野に流通したMOGOOLの情報をビッグデータとして収集することで、オープンプラットフォームの構築を進めていくと発表しました。使用されたドローンによって蓄積された情報をAI開発に役立て、ニーズに合ったアップグレードを行なっていきます。また、産業利用の拡大とともにデータが蓄積され、過去のケースと照らし合わせる事で、AIによる自動判断や認識を行うことが可能になってくるといいます。さらに、必要なセンサーを組み合わせることもでき、最終的にはニーズに合わせた自動化機能をもたらすことが考えられ、水中産業ドローン業界への貢献を目指します。


@JOHNAN株式会社
@株式会社スカイシーカー
@株式会社tiwaki

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この記事は私が書きました。

DRONE NEXT編集長。1989年静岡県生まれ。自動車業界を経て、学生時代から趣味で乗っていたバイク好きが高じて2014年にバイク雑誌ヤングマシン編集部に配属。ある日、ドローンの新たなる未来と可能性に興味を持ち、2017年5月からドローンのフライトを始め、JUIDA認定校のドローン大学校を修了。