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2022年の社会実装に向けた「空の産業革命に向けたロードマップ2020」を公開!

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レベル4解禁に向けた各省庁の最新動向

7月9日に開催した「小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会(第14回)」で「空の産業革命に向けたロードマップ2020」が取りまとめられ、経済産業省が7月17日に公開した。今回公開されたものは、2019年に公開したロードマップを明確化した決定版。2019年に示した基本方針を、より具体的に詰めた内容となっている。

●Written by 井口隼人(Inokuchi Hayato)


機体認証制度実装に向けて大きく舵を切った

経済産業省『空の産業革命に向けたロードマップ2020』から引用

2019年から大きく改定したのは『電波利用』『リモートID』『社会実装』の三つの項目。『リモートID』と『社会実装』については今回から新たに追加された。2020年度の改定はドローン利活用における環境整備と技術開発に焦点が当てられている。

経済産業省『「空の産業革命に向けたロードマップ」の改定について』から引用

とくに環境整備・技術開発が焦点となる制度として、ドローンの機体認証制度が挙げられる。この制度はドローンの所有者と機体を紐づけを行う、いわば自動車のナンバープレートの役割に近い。ドローンの利活用で生じる事故やトラブルの責任の所在を示す。遠隔からドローンの登録情報を読み取るリモートID技術は、機体認証制度に導入予定で、2022年度を目途に開発が進められている。

空の産業革命に向けたロードマップ2020はレベル4目視外飛行の社会実装に向けた、技術開発や各省庁の取り組みが具体的に示されている。

経済産業省『ドローンの利活用促進に向けた経済産業省の取組について』から引用

規制緩和による技術開発と利活用の促進

ドローンの社会実装は、社会的な需要の確保も課題となる。ロードマップでは具体的な社会課題の解決に基づいた実証実験を行うことでドローンの有用性を示し、普及を促進していく。規制を緩和する地域特区制度を設けるなど、従来よりも実証実験を行いやすい環境整備を進めていく。

経済産業省『地域限定型「規制のサンドボックス制度」について』から引用

現在制限されているモバイル通信ネットワークの上空利用についても、規制緩和が進む。携帯電話の通信網を利用して運用する「モバイルドローン」は、Wi-Fiや2.4GHz帯の無線を利用したドローンよりも長距離の通信が可能となる。長距離かつ安定した通信が可能なモバイルドローンは目視外飛行が必要となる物流サービスには不可欠となるが、上空でのモバイル通信ネットワークの利用は地上の通信に混信を生じる恐れがあるため、上空利用は実証実験でのみ認められている。
従来は上空利用の許可を取得するまで2か月かかっていたが、今後は手続きの簡素化など時間短縮に取り組み、モバイルドローンの開発を促進していく。

経済産業省『空の産業革命に向けた総務省の取組について』から引用

また、各産業のドローン利活用推進に向けたガイドラインを示すロードマップでは、新たに「医療」の項目が追加された。医療品の搬送や救急医療の現場での支援が検討されている。

経済産業省『空の産業革命に向けたロードマップ2020』から引用

 

制度が整備されるにしたがって、ドローンの機体に要求される性能も高くなっており、現状は制度・技術の両面で調整段階にある。今回新たに公開されたロードマップはその取り組みを具体化し、明確に方針が打ち出された。目視外飛行の実現に向けて、必要な性能を満たした機体開発、運用の環境整備が2020年度の課題となるだろう。


@首相官邸-小型無人機に関する関係府省庁連絡会議

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この記事は私が書きました。