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Lesson.1 ドローンを飛ばせる場所はどこ?飛行の基本と規制を解説!

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「地図が赤でなければどこでも飛ばせる」は間違い
ドローン飛行の基本とドローンの航空法をおさらい

ドローンを飛ばしてみたいけど、ドローンをどこで飛ばせるのかわからない、実際そのあたりで飛んでいるのを見ないので、その辺で飛ばしてはいけないんだろうけど…。地図で人口集中地区(DID地区)の赤いところじゃなければ飛ばしてもいいんでしょ?そんな声をよく聞きます。

実は、航空法で規制されているのは、場所だけではないので注意が必要です。
今一度、航空法のドローンの規制についておさらいしましょう。

航空法の対象となるドローンの定義とは
①航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって、
②構造上人が乗ることができないもののうち、
③遠隔操作または自動操縦により飛行させることができるもので、
④重量200g以上のもの。(航空法2条22項)

よく「200g以下のドローンはいいんだよね」と聞きますが、正しくは「200g未満が適用外」です。
また、この「重量」とは、ドローンの重量とバッテリーの重量の合計をいい、バッテリー以外の取り外し可能な付属品の重量は含みません。例えば、プロペラガードの重さは含みません。
航空法が規制しているのは3つの空域と6つの飛行方法
冒頭に記載した通り、ドローンを飛ばす時は、場所だけでなく、飛行方法も規制されていることに気を付けなければいけません。

航空法で飛行が規制される空域は次の3つ

①空港等の周辺の空域
②150m以上の高さの空域
③人口集中地区(DID地区)の上空

・空港等の周辺の空域

空港やヘリポート等の周辺に設定されている上の図のような進入表面等の空域を飛行させたければ、その場所を管轄する空港事務所長の許可が必要です。

・150m以上の空域
地表または水面から150m以上の高さの空域は、航空機の最低飛行空域であるため、「航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれがある空域」として規制されています。この高度でドローンを飛行させたい場合は管轄する空港事務所長の許可が必要です。

・人口集中地区(DID地区)の上空
「人または家屋の密集している地域の上空」でドローンを飛行させたいときは、地方航空局長の許可が必要です。人口集中地区は平成27年度の国勢調査の結果をもとに指定された範囲の上空となります。

なお、150m以上の空域については、地理院地図の左にある「情報」ボタンから「全て」タブ、「他機関の情報」にチェックを入れて、飛行させたい場所の住所を入力して調べることができます。
地理院地図はこちら

航空法で規制されるドローンの飛行方法は次の6つ

1.日中に飛行させること
2.目視の範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
3.人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
4.祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
5.爆発物など危険物を輸送しないこと
6.無人航空機から物を投下しないこと

以下の6つの方法を守れない場合は、地方航空局へ承認申請をします。
一つずつ見ていきましょう。

①日中に飛行させること

 

夜間に飛行させる場合は、承認申請が必要です。

日中の明確な区切りは日出から日没までの間です。「日出から日没までの間」とは、国立天文台が発表する日出の時刻から日の入りの時刻までの間ですので、季節や場所によって異なることに注意が必要です。日の出・日の入り時刻を確認できるスマートフォンアプリもあります。

②目視の範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること

 

ドローンの操縦者本人が、自分の目でドローンやドローンの周囲を見ている状態でない飛行をする場合は、地方航空局の承認申請が必要です。つまり、補助者による監視や、操縦者が、モニターや双眼鏡、カメラなどによって見るときは、目視には含まれませんので申請が必要です。注意しましょう。操縦者がコンタクトレンズや眼鏡をしている場合は、視野が限定されるわけではないため目視に含まれます。

③人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること

この距離が保てない場合は、地方航空局へ申請が必要です。
「人(第三者)」には、ドローンの飛行に直接的または間接的に関与している人は含まれません。また、「物件」には、ドローンを飛行させる者またはその関係者が管理する物件は含まれず、土地や、土地と一体となっている堤防や線路、樹木や雑草などの自然物は、保護すべき物件には該当しません。

④祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと縁日、展示会、スポーツ大会、運動会、屋外で開催されるコンサートなどのイベント上空でドローンを飛行させる場合は地方航空局の承認申請をします。
「多数の人が集まる催し」かどうかは、集合する人の人数や、規模、密度だけでなく、特定の場所や日時に開催されるものなのかどうか、また、主催者の意図等も考慮して総合的に判断されるため、個別の状況に応じて判断されます。

⑤爆発物など危険物を輸送しないこと
火薬類、高圧ガス、引火性液体、可燃性物質類等をドローンで輸送することは、禁止されています。ドローンを飛行させるために必要不可欠な燃料や電池、カメラ等の業務用機材に用いられる電池等は、許容されています。また、農薬散布をする際、ドローンに農薬積みますので、危険物輸送の承認申請を地方航空局へ行うことになります。

⑥無人航空機から物を投下しないこと

ドローンから物件を投下させる場合は、地方航空局へ承認申請を行う必要があります。
物件には液体も含まれますので、農薬散布を行う場合は、⑤の危険物輸送とこの物件投下の申請を併せて行います。なお、物件を置いたり設置する行為は、許容されています。

以上、見てきた通り、ドローンの飛行には場所だけでなく、6つの飛行方法による場合には地方航空局の承認が必要です。

また、この3つの場所と6つの方法は、あくまで航空法による規制についてのみの内容ですので、ドローンを飛行させる場合には、航空法以外の法令のドローンに対する規制を見て、その場所に応じた許可や届出をする必要がありますのでご注意ください。

事故や災害時の特例
航空法132条の3は、事故や災害時に、救命救助に支障がでないよう航空法の特例を定めており、国、地方自治体またはこれらの依頼を受けた者が、事故や災害等の発生時に捜索・救助を行うためにドローンを飛行させる場合には、飛行禁止空域に関する規定や、飛行の方法に関する規定の適用を受けず、許可・承認を得ることなくドローンを飛ばしてよいとされています。
しかし、この規定は、あくまで国、地方自治体またはこれらの依頼を受けた者にしか適用されませんので、行政に直接関係のない人が自発的に災害救助などを行う場合は、航空法による制限を受けることになります。

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この記事は私が書きました。

ドローン飛行許可・承認申請専門行政書士。法律事務所職員、団体職員を経て、東京都新宿区にて「行政書士吉田ともえ事務所」を設立。ドローンに興味を持ち、DJIスペシャリスト、JUIDA認定無人航空機操縦士・安全運航管理者、無人航空従事者試験(ドローン検定)1級、第三級陸上特殊無線技士を取得し、クライアントのドローンビジネスをサポートしている。