80gのトイドローン「Tello」最新レビュー

DJIのフライトコントロール技術の提供を受ける形でRyze Tech社が開発した、手のひらサイズのドローン「Tello」(テロ―)の発売が開始された。DJIとIntelが開発に携わりながらも、コストパフォーマンスに非常に優れており、予約段階から人気が殺到しているニューモデルだ。早くも実際に手に取り、テストフライトができたのでレビューしよう。


革新的な機体の設計や機能の豊富さ

Ryze Tech Tello
●税込価格:1万2800円

98 x 92.5 x 41 mmと手のひらに収まるサイズ、重さはバッテリーとプロペラを含めて80gと、航空法の適用外でありながら、ビデオ送信を安定させる2本のアンテナを搭載し、やや遅延があるものの、操作する手もとで機体からの映像をリアルタイムで見ることができる。

DJIのフライトコントローラーとIntelが一部を担っているビジョンポジショニングシステムを搭載しているため、ホバリングや飛行は安定し、専用のアプリで簡単に操作することが可能だ。

 

操縦は、スマートフォンやタブレットにTello専用アプリをダウンロードして、画面上に表示されるコントローラー(ジョイスティック)で操作するか、対応している別のメーカーのBluetoothコントローラーを別途購入し操作するかである。

販売開始から2度に渡り、アプリのアップデートを実施してきた。ところが、アップデートの不具合により、一時的に言語表記が中国語のみとなっていた。3度目のアップデートが配信されたことで、英語表記に戻っている。

さらに、この記事の公開日(4月17日)には丁度アップデートが配信され、フランス語、ロシア語、スペイン語、日本語、韓国語、中国語の言語表記が可能となった。アップデートを試みると、アップデート後再起動することで自動で日本語に対応していた。おそらく、端末の言語表記に合わせて自動で変更されるものと見受けられる。

操作は離陸と着陸は、スティック操作でなく離陸アイコン及び着陸アイコンをタップして自動で行う。着陸は、地面か手の平を選ぶことができ、離陸は手のひらからポイっと放つだけでフライトを始めるところも愛らしく、ほかのトイドローンとの違いを見せつけてくれる。

 

アプリの画面上では、ドローンのフライトに必要な基本情報やカメラ周りの設定など、一目で分かりやすいシンプルなパネルが並べてある。

また、コーチングシステムにより、Telloをプログラミングすることが出来るようになったことも1つのポイント。子供たちが簡易的な操作でプログラミングの基礎を学ぶことができるようになった。高度なユーザーはTello用のプログラミングソフトを使用して、Telloのソフトウェアアプリケーションを開発することもできる。

 

「トイ」を意識した6つのフライトモード

現在6つのフライトモードが楽しめるようになっている。備わっている飛行機能は以下。

・スロー&ゴー
Telloを空中に投げることで離陸飛行を開始する。

・8Dフリップ

画面に指をスライドさせるとその方向に空中スタントを実行する。方向は上下・左右・斜めの8方向にフリップが可能。

・アップ&アウェイ
前後に飛びながら短いビデオを録画する。

・360

その場で360°回転(旋回)しながら短いビデオを録画する。

・サークル
1箇所を中心にTelloが円を描きながら短い動画を録画する。

・バウンスモード
高さ50㎝から120㎝の高さを上下方向に自動的に往復し、飛行する。

 

トイドローンの枠で見れば実用性は○

バッテリーの飛行時間はスペック上で13分。1万円前後のトイドローンでは10分程度が多いものの、それに比べてTelloは若干だがバッテリーにおける飛行時間は長めだ。ただ残念なのは、アプリ上でフリップなどの機能を使用するには50%以上のバッテリー残量が必要となるので、実際活用してみようと思うとバッテリーが足りないことも多々…。

最大伝送距離は100m、高度は10mとなっている。WiFiで通信するためか、多くWiFiが飛び交っている環境では通信が途切れてしまうことが確認された。通信が途絶えてしまうと、機体からの映像が来なくなるだけでなく、操縦すらできない状態になってしまう。その間、Telloはその場に飛行しながら留まっていた。また、通信が途絶えてしまった場合は、極力Telloに近づくことで復帰することも確認。

 

Telloの最も気になる部分となるカメラのクオリティーは、Intelのプロフェッショナル処理により、高画質の映像が得られEZショットでプロレベルの動画を録画し、5MP(500万画素)の高解像度の写真も撮影可能。スマートフォンからSNSに投稿することもシンプルな操作で即時にできる点も、トイドローンとしての活用幅が広がる。

設定画面ではカメラのコントラストを調整でき、画質もNORMALとHIGHの2とおりから選択が可能。

セルフィーや室内の撮影を行う分には十分すぎる画質となっている。トイドローンとしては今まで以上に活躍の場が広がりそうだ。ただし、屋外での飛行は風に煽られてしまうこともあるため公では推奨されていないので、状況を判断したうえで飛ばす必要がある。

 

機体の色は白で販売されているが、他に別売りで黄色と青の純正のカバーがラインナップされ、付け替えが可能。また純正でない保護シールもたくさん販売されており、カスタマイズが楽しめそう。カバーを外すとTelloのボディーフレームが露わになるが、本当にバッテリー1つ分のスペースしかなく、コンパクトに設計されていることが良く分かる。

購入者にはDJIのドローンと同様に、購入者特典として保険も完備されている。エアロエントリ株式会社の第三者への賠償責任保険が1年間無償附帯されている。

カメラと飛行性能で差をつけるTello

Telloは、ドローンの初心者向けの操縦体験会などでよく使用されてきたParrot社製のトイドローンMambo(税別定価1万5000円)と大きさや形、飛行の安定性はよく似ている。違いは、やはり映像のクオリティーとプログラミングが出来ることだろうか。また、どちらの操縦の経験もある人の意見では、前方にMamboには目玉のようなライトがあるので、少し遠くに飛ばした時に、機体の前方がどちらを向いているのか目視しやすいというものがあった。

トイドローンの選択肢として、単純にドローンの飛行を楽しみたい人にはMamboをおすすめできるし、セルフィーなどの映像を撮影して楽しみたい!という人にはTelloが最適だと思われる。ただし、Mamboのほうがやや割高となっており、低価面でもTelloはとても魅力的といえるドローンだ。

ただ、Mamboは、機体の上部にLEGOブロックがはまる規格となっていることや、機体の前方に、遠隔操作で物をつかむことが出来るパーツを取り付けたり、BB弾を撃てるパーツを取り付けられるので、Telloとはまた別の楽しみ方が出来る。


■取材協力
DJI認定ストア新宿

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